138.仕組み
マギア・クィフの入り口は、完全に閉ざされていた。
どうやら、誰かが意図的にわたしたちの侵入を妨害しているらしい。
「はいはい、えるは突破方法わかっちゃいました~!」
「ほぅ……聞きましょう」
エルメルマータの提案に耳を傾ける。
「この外壁を、えるのすぅぷぁわぁな魔法矢でぶち抜くですぅ!」
「ほぅ」「やってみたら?」
イオも、結果はだいたい読めている顔だ。
正直、わたしも予想はついていたが──念のため試させてみることにした。思わぬ結果になる可能性もゼロではない。
「えるのパワーアップした神聖騎士の矢を受けてみよですぅ!」
エルメルマータが梓弓を構え、魔力を練り上げる。
「竜の矢!」
圧縮された魔力が一点に集中し、竜の息吹のごとき高エネルギー波となって放たれる。
空気が焼け、轟音が辺りを揺らす。
ドガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!
「よっしゃぁ……! 見たか、えるのすげぇ魔法矢……! って、ああんっ! 無傷ですぅう~……」
しょんぼりと肩を落とすエルメルマータ。ふむ……。
「良い仕事ですよ、エルさん」
「ほんとですかぁ? センちゃん、える役立たずじゃあない?」
「全然そんなことないです」
──今ので、敵が何をしているのか、はっきりわかった。
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