イオの依頼
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
イオの魔力障害を、温泉を使って治すことに成功した。
「しんっじらんない!」
バスタオル一枚を身につけたイオが、驚愕の表情を浮かべる。
「魔力の絶対総量がふえてるわ……! たかが、温泉に入っただけなのに!」
その驚きは当然と言えた。
この【びにちる】では、プレイヤーキャラでない場合、魔力量、すなわちMPは生まれてから変わらないという設定になってる。
生まれ持ったMP量は変えられない。
だから、魔法の才能とMP量はイコールとされていたのだ。
しかしケミスト領の魔力温泉に入れば、魔力量を増やすことができるのである。
「それだけじゃあないですよ。出力も上がってます」
「魔力出力も!?」
「ええ」
魔法の威力は、魔法の種類×魔力出力で決まる。
魔力出力とはすなわち、ステータスにおける【知性】の数値のことだ。
頑張れば数値は上げられるが、そんなに一気に上がるものではない。
が、ケミスト領温泉は、知性の数値をあげて、魔力出力をあげることができるのである。
「……試して見ても?」
「どうぞ」
イオは右手を前に突き出す。
そして、上空めがけて、魔法を放った。
「風刃!」
初級の風魔法、風刃。
風の刃を前方に射出する、初歩の風の魔法だ。
ビュォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!
風の刃は地面をえぐりながら、温泉のついたてを破壊し、さらにその奥の木々をなぎ倒していった。
どごぉおん! という音が、遠く離れた山の麓から聞こえる。
「…………」
ぺたん、とイオがその場に尻餅をついていた。
自らの魔法の威力が、あまりにも変化していたことに、驚きを隠せていない様子である。
「なに……これ……? まさか……私の魔法……?」
「そうですよ。この温泉に入ることで、魔力量、出力、どちらも増やせるのです」
恒久的ステータス上昇、そいて、一時的なバフ。どちらも、この温泉に入ることで、可能となるのだ。
「……破格よ」
「そうですね」
この世界で、ここまでの効果を発揮する温泉は存在しない。
「……こんなのが世に知られたら、取り合いになるわ」
「ええ。なので、マデューカス帝国と、極東ヒノコクに、後ろ盾になってもらっております」
ゲータ・ニィガにも、頼めばまあ、後ろ盾になってくれるかもしれないが。
しかし、あまりあそこからは借りを作りたくない。
「…………」
イオがしばらく黙った後に、わたしに言う。
「パパの元へ案内して」
「何か、依頼したいのですか?」
「……そうよ。中立魔法国家マギア・クィフは、今大きな問題を抱えてるの」
イオはマギア・クィフの所属だと聞いた。そこの魔法学校に通ってるそうだ。
「その問題解決に、ケミスト領の温泉が一役買えるのですね」
「そういうこと」
「なるほど……わかりました。すぐに、動きましょう」
わたしは脱衣所へと向かう。
振り返ると、イオが立ち止まっていた。
「どうしたのですか?」
「……なんでもないわ」
イオが後ろからついてくる。わたしは特に気にせず、ルシウム様の元へ向かうのだった。
【★☆読者の皆様へ 大切なお知らせです☆★】
新作の短編投稿しました!
タイトルは、
『現代最強は異世界帰りの俺でした~魔王を倒した元勇者、異世界で鍛えた魔法があるので、異能バトルでも余裕で無双できるようです』
広告下↓にもリンクを用意してありますので、ぜひぜひ読んでみてください!
リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。
https://ncode.syosetu.com/n3881kv/




