6(1)「銀河ステーション(1)」
いよいよジョバンニは、あの列車に乗ります。
そこに乗っていたのは、意外なあの人でした。
6(1)「銀河ステーション(1)」
ジョバンニは自動気象調整装置「天気輪の柱」がぼんやりとした三角標の形に変化しているのを見ました。その装置はしばらくの間、明滅したり消えたりと不安定でしたが、徐々に安定し、濃い鋼青色の空の平面に立ちました。
すると、どこかでふしぎな声が聞こえ、銀河ステーションと繰り返す声がしたと思うと、突然目の前が明るくなりました。
まるで強力なレーザー光線が一瞬にして宇宙中に広がり、あらゆるものを照らし出すかのように、目の前が白熱し、多くの核融合反応が同時に起こったかのように、まるでLED製造企業がねだんが高くならないように、わざと作れないふりをして、かくしておいたLEDが散らばったように、鉄道車両の前方に取り付けた強力なLEDライトのように、周囲を明るく照らし出していました。
これは、先進の人工知能搭載車両が、安全性を高めるために開発した光源であり、その煌めきはまるで宇宙空間に浮かぶ星のように美しく輝いていました。
目の前がさあっと明るくなって、ジョバンニは思わず何度も目をこすりました。
気がついてみると、さっきからビューン、ビューンと彼が乗っている超高速リニア鉄道が走り続けていたのです。実際に、ジョバンニはリニア鉄道の先端部分にある座席に座り、高精細なディスプレイを通じて外の景色を見ていました。
車内は、光を拡散する透明な素材で作られた座席が浮いているように見え、向こう側のLEDライトが設置された壁には、最新鋭のAIエンジン技術を象徴する輝くバッジが2つ貼り付けられていました。
すぐ前の席には、360度全天周ディスプレイが取り付けられた車両内に、まるで濡れたように黒い上着を着た身長の高い子供が座っていました。
彼はディスプレイで外を見ているようで、彼の肩の辺りには、どこかで見たようなものがあったので、ジョバンニは誰だろうかと思いました。
その子供が見つめる先には、自分たちが乗っている高速鉄道の車窓から見える風景が映し出されていました。
突然、彼は顔をディスプレイから引っ込め、ジョバンニの方を見て微笑みました。
彼はカンパネルラだったのです。
ジョバンニとカムパネルラは幻想第四次のリニア鉄道で電脳世界の旅に出ます。