②真壁、どうなる?
一方、日本は午後6時半前だった。ISDCの本部では、半数のISDCと複数の諜報機関の職員に首輪が付けられ、AIIBSOのユニホームTシャツを着せられていた。また、諜報機関のエージェントも同様に首輪を付けられていたが、彼らはAIIBSOのエージェント構成員のユニホームを着せられている。
アダソン兄弟はメインビルへ行き、ISDCの最高責任者である真壁照史がいる部屋へ入った。ジェイムズの右手には、水色の剣が光っている。
「久しぶりだな。ISDCの最高責任者、真壁 照史。今日は、私の弟も連れて来たぞ」
「アダソン兄弟め! 一体、ナミト ミックス スパイはどうしている?」
「そう慌てるな。私にとって邪魔な存在だったNMSPはドバイに誘き寄せて、爆弾で始末しておいた。つまり、死んだという事だ!」
「何!」
真壁は、逃げようとした。
「動くな! 兄の指示を聞け!」
しかし、マックが部屋中に響き渡る声で真壁の逃亡を阻止する。
「ISDCは今日で終わりだ。お前はもう必要ない! 死んでもらおう!」
「ぎゃあ!!」
ジェイムズが究極の水色に光る禁断の剣を振り回す。気が付くと、ジェイムズの足元で真壁は絶命していた。
「兄、これでもう邪魔者はいなくなりましたね」
「そうだな、弟。ISDCの全ての支部は吸収し終えたし、ISDCの日本支部とドバイ支部は赤い首輪を付け、管理下に置くことが成功した」
「今日からここがAIIBSOの日本支部へと変貌し、ここにいた奴らも赤い首輪が付け終わり次第、征服したのも同然です。私たちの念願だった夢が遂に叶いますね」
「ここまで来られたのも、弟のおかげだ」
「ありがとうございます、兄。赤い首輪を付け終えるまで、一緒に様子を見ましょう」
「そうだな。そしたら、支配下に置いたISDCの奴らと協力して、日本支部配置式典の準備をしよう。3回逆らった者は、マインドコントロールの薬を注入だ! 様子を見ながら、式典で言う言葉を考えよう。そして、しばらくの間は世界一の諜報機関へと戻る! ワッハハハハ!! ワッハハハハ! ハハハハ!」
これからISDCは、本当に完全にAIIBSOに支配されてしまうのだろうか……。