①もうおしまいだ!!
ここは、アラブ首長国連邦の砂漠。この砂漠にも、AIIBSOの支部と訓練施設がある。そこで、NMSPのエージェントたちは、アダソン兄弟が仕掛けた罠により、時限爆弾付きの牢屋に閉じ込められてしまったのだ。
「もうここで終わりだ!」
「もう、死ぬんだよ。爆破で!」
「そんな!」
「もうどうすることもできない!」
と紀ノ松以外のエージェントたちが言った。だが、紀ノ松は何らかの手段を思いついたらしい。
「いや、待て。エージェント1~4、絶望するな! もしかすると、僕が目の前の爆弾を止められるかもしれない!」
「でも、檻の外だよ! 無理でしょう」
「実は僕、みんなに話していなかった。黒い影になっている間は、どんな所でも通り抜けられる力を持っている。それで行こう!」
紀ノ松はそう言ってから、黒い影に変身したのである。そして紀ノ松は、何と檻から通り抜けることが出来た。
「どこかに時限爆弾の停止ボタンがあるはずだ!」
紀ノ松は探したのだ。しばらくして、目的のものを見つけたらしい。
「あった。ここにOFFと書かれてある。押すぞ!」
それを押すと、カウントダウンのタイマーが止まった。紀ノ松は最新の剣を出し、紀ノ松以外のエージェントが閉じ込められている牢屋を剣で壊した。
「エージェント5、ありがとう」
エージェントたちは声を揃え、紀ノ松に感謝した。紀ノ松は軽く頷き、口を開く。
「確かサングラスの機能は、ジェイムズによって使えなくなっていたよね?」
「いや、もう大丈夫だ。僕たちが閉じ込められていた牢屋に、機能停止装置が付いていた。それのせいだ。それを壊したから、もう武器も出せてワープもできる」
「早くアダソン兄弟を止めないと、国際秘密防衛会社が……!」
「待て! サングラスを見てみろ! やっぱりさっきジェイムズが言っていた通り、もう全ての支部がやられていて、AIIBSOの支部に吸収されてしまった! 本部もやられ始めている!」
「ええ!」
「でも待て。今調べたところ、幸い僕がSSB時代にいた英国支部だけ無事だ。もしかすると、この前僕たちがアメリカンギャングボーイ及びAIIBSOの英国支部を壊滅させたから、AIIBSOはその存在をすっかり忘れているのかもしれない」
「英国支部が無事なら、今すぐそこに避難したほうがいいな! まだ何も知らなかった場合は危険だ! 早く知らせるためにも、助人に行こう」
新板がそう言ってから、ワープで英国支部へと行ったのだ。