4話
今回は主人公の描く小説、過去の回想です。
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東雲さんと付き合いはじめた俺は、さまざまな場所にデートに行った。
最初は二人ではなく、お互い友達を連れて四人で。
近くのデパートや、公園。
ファミレスで話をしたり、学校の帰りに少し話したり。
うちの学校は中高一貫の私立ということもあり、県内のさまざまな市から生徒が集まっている。
俺と彼女は違う市に住んでいるので、一緒に帰ったりすることは出来なかった。
毎日教室を出る時、あるいは部活終わりに「ばいばい!」と手を振りながら笑う彼女に、俺は徐々に想いを大きくしていた。
彼女は人見知りな一面があり、あまり人と話さない。
友達はいるし、友達とはとても楽しそうに話すが、あまり男子と楽しそうに会話しているのを見たことはない。
そんな彼女が俺に「ばいばい」と言ってくれたり、楽しく話してくれる姿を見るのが嬉しかったし、可愛いと思った。
付き合い始めてだいたい二ヶ月が経った。
最初はそこまで好きではなかった俺だが、二ヶ月という時間は、俺が彼女を好きになるには充分な時間だった。
だが。最近は、俺が帰りに「じゃあね」、と声をかけても、小さく「うん」と言う程度。
休日デートに誘ってもなにかしら用事があると断られる。
メッセージの返信も前よりあからさまに遅くなった。
あぁ、嫌われたな。
そう思った俺だが、理由を知れば改善できるかもしれない。そう思い、『今日の二一時、話せたら少し話そう』と送った。
断られる可能性が高いな、と思っていたが、『分かった』と返信が返ってきていたことを確認した俺は、二一時までにご飯などを済ませておいた。
時計の長針は一二を指し、短針は九を指す。
スマホの左上には21:00と表示されていた。
俺は、『今見てる? 話していい?』と文字を打ち、送信した。
すぐに既読がつく。
『うんいいよ。でも私も話があるから先に話していい?』そう返ってきた。
『わかった。どうした?』
『あのさ……私の方から告白的なことをしておいて申し訳ないけど、別れたい』
『ちょっと待って、最近嫌われてるな、とは思ったけど俺のなにがダメだった?』
『いや、別にダメとかはないんだけど、冷めたと言うか』
『恋歌が俺と別れたいってのは分かった。でも、俺は別れたくない。考え直すとかは無理なのか?』
既読はつくも、返信はこなかった。
別れ話か……話す時間を作った俺を恨む。
その返信がない時間は一分一秒がとても長く感じて、心の中で『どうして』『俺のなにが』という気持ちとともに、仲良く遊んだ思い出が頭を巡っていた。
机の上に置いてある財布を手に取り、中に挟まっていた小さい紙を数枚抜き取る。
恋歌と俺が二人でピースをしている写真。
初二人きりデート。と書かれているその写真を手に持ちながら、放心していた。
「ピコン」とスマホから音が鳴る。
恋歌から返信がきていた。
『ごめん、考え直すとかはできない。最初はほんとにめちゃくちゃ好きだったんだけど、最近は声聞いたり、顔見たりするだけですごく気持ち悪く感じて。そんな自分が嫌で、携帯で調べてみたりしたら、蛙化現象っていうのがあるらしくて……多分私、その蛙化現象ってやつなんだと思う。身勝手だけど、ごめん別れてほしい』
『そっか、分かった』
そう送ったあとに、思いつく限りの思い出を打ち、最後に、『少しの間だけど楽しかったよ』と文を添えて、送信した。
が、既読がつくことはなかった。
濡れて少し湿っていた、手の中にある数枚の写真を俺は、忘れたい記憶として握りつぶした。
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蛙化現象って、蛙化現象なった方も、恋人が蛙化だった人も両方辛いよね。多分。
少なくとも僕は割と恋愛恐怖症になりかけてるのかも。
人生の先輩方いらっしゃいましたら、アドバイスを((




