第2話
基地内を回っている間に近辺の島の周囲を偵察してもらうために艦艇を召喚しておく、少しでも広く探索するために、航空機運用もできる原子力空母であるロナルド・レーガンを召喚する、頭の中でゆっくりとイメージを膨らませていく巨大な飛行甲板とそれに劣らず広い格納庫、そして指示を出す艦橋さらに甲板と格納庫にある航空機、イメージが完了すると光が集約していき徐々に形を形成していき次第にロナルド・レーガンの輪郭がはっきりしていく、さらに飛行甲板にある航空機の形もしっかり見えるようになる、やがて光が無くなりロナルド・レーガンになる、レーガンの大きさは300mクラスの原子力機関を搭載している空母であり、現代であれば横須賀に拠点を置いている、第7空母打撃軍に所属にしている、冷戦期には艦載機を80機以上のせていたらしい、ちなみに今は50機前後の艦載機が乗ってある、さらに艦の前に乗艦前のクルーが集まっている。
クルーはセーラー服を着用している、レーガンのクルーは大体5000人くらいなので、クルーが集まっているとすごい迫力だ、その一番前に艦長らしき人が立っている。
「総員、敬礼!」
近づくと艦長が号令をかける、その号令を合図にクルー全員が敬礼をする、その光景はもう壮観だった、敬礼を返す。
人を召喚した場合、どの立場の人間であっても、自分の部下的な扱いである、
「艦長、すぐに動けるか?」
「全力発揮可能です、いつでもご命令を」
「了解、命令だ周辺海域の探索及び、訓練を実施せよ」
「受領しました、直ちに行動を開始します、総員乗艦」
乗艦の合図と共に一気にクルーが動きだし、艦の中が慌ただしくなる、召喚した時点で食料なども一緒に積んでいる、そのため荷物搬入などの手間のかかる作業はない、しかし機関を始めて起動させるのだ、それなりに時間はかかるだろう、その間に護衛の艦を出しておこう…3隻ぐらいかな、たかなみ型・あきづき型・てるづき型を召喚しておこう。
頭の中で想像し、具現化させる。
同じく、青く光り形になっていく、それは艦の形になり主砲の形もはっきり見えてくるようになり、青い発光が収まると、まるで元から合ったようにたかなみ・あきづき・てるづきが桟橋に係留されているされている、レーガンと同じく全クルーが艦の前に集結している、さすがに3隻分のクルーが集まると圧巻の光景だ、近くに行くと一斉に敬礼をしてくるので、こちらも敬礼で返す、そしてレーガンの時と同じく命令を与え、準備に入ってもらった。
そして、俺はLAVに戻り、基地の探索に戻る事にした、何かあれば司令部に連絡が行くだろうから司令部に行って連絡を待ちながら見て回ろう
LAVを走らせ、司令部の前に着ける、司令部はあまり普通の建物と変わらないが、違う所と言えば建物の上にある、大きな電波塔だろう、司令部であるため多くの部隊と無線を交わす事になる、そのため通信機能が強化されている、この世界でも無線等の通信機能を遜色なく使う事が出来るようだ。
おそらく何もないとは思うが、あの300mもある巨艦に挑んでくる者がいるとは思えない
LAVのエンジンを止め開かれた入り口から中に入る、すると入ってすぐの所に一人立っている人がいた
「ようこそいらっしゃいました、総司令官殿ご案内させて頂きます、こちらへ」
軽く返事をしてついていく行く、しかしよく服装を見てみると、いわゆる軍の偉い人が着るような礼装を着ている事に気が付いた、と言う事はこの基地の偉い人なのだろうか?
案内されるまま付いていくと1階から順に案内してくれた、1階には食堂や会議室が設置されている、今は特に仕事を与えているわけでもない為、多くの人がいまだ利用していた、基地召喚する際に多くの人員も一緒に召喚したため、艦艇を召喚しないと働けない人が出てくる、あとで何隻か出しておこう。
そのまま2階に案内された、2階には指令室や作戦会議室などの作戦に必要な施設が集まっていた、おそらく現実であれば一般入場お断りの場所だろう、そして仕事が無かったら人が集まらない場所なのだ、そのため今は最低限の人しかいない。
最後に基地司令室と書かれた部屋に案内された
「以上が当施設になります、遅れてしまいましたが、私は基地司令です」
「やはりそうなんですね、何故基地司令自ら案内してくださったんですか?」
「総司令に…」
何か言いかけた瞬間、部屋にノック音が響き、隊員が入ってきた
「お話し中に失礼します、ロナルド・レーガンより難破した船を発見した、対応指示願う、と連絡が入りました」
「了解、総司令救助されますか?」
「もちろん、救助活動を、それと追加の艦が必要であれば連絡を、と伝えてください」
「それと手隙の隊員に怪我人受け入れ用意と救難艦受け入れ用意を指示してくれ」
「了解」
隊員が敬礼して部屋を出ていく
「司令、俺も行くのでまた後で。」
「畏まりました、ではまた何かあれば連絡させて頂きます。」
軽く、返事をし部屋を後にする。
外に出ると、すでに多くの隊員が桟橋の辺りで待機をしていた、後しばらく時間はかかるだろうとは思うがすでに準備は出来ていた。
近づくと全員が振り向き、敬礼をしてきた、これは来ない方が良かったのかな?
無線機を握っている隊員に近づき、艦の状況はわかっているのか聞いてみる
「すまない、今の状況はわかるか?」
「現在、難破した船は沈没、乗員は全員救助成功、重傷者なし、軽傷で済んでいるとの事です。」
「それは良かった…言葉は通じているのか?
ひとまず、救助は完了しているみたいだが、無事言葉は通じているのだろうか、ここは異世界だ言葉が通じない可能性は大いにある
「問題は起きていないようです、帰港予定は後1時間となっております」
「了解、ありがとう」
言葉が通じているってことは、公用語は日本語なのだろうか?
隊員の横で悩んでいると、隊員が無線機越しに会話を始めた、司令部とだろう新しい情報だろうか?静かに聞いていたが、不意に隊員がこちらを振り向く
「総司令、救助の中にカリンと名乗る人が挨拶をしたいとの事です」
「了解、とりあえず司令部で話すのにちょうどいい部屋に通してくれ」
「了解」
隊員が返事するのを横で聞いて、到着後に応接室に案内してくれるとの事だったので適当に返事をし、艦の到着まで待っていた。
おそらく1時間ぐらい経ったのだろう、遠くからレーガン級の大きな船体が見えてきた、するとタグボートが動きだし、レーガン級・あきづき型・たかなみ型・てるづき型の接岸をする、接岸が完了すると、各艦からタラップが降りて来て、そこから隊員以外の特に統一のない人達が降りてきた、ほとんどの人が歩いて降りてきていて、たまに足に包帯を巻いて、松葉杖をついている人もいたが、ほんとに軽傷の人だけみたいだった、そして最後に他の人とは身なりが少し違う少女が降りてきた、おそらくあの少女が話に合った、カリンって娘なんだろう。
「初めまして、私は花梨と申します、船の乗員代表としてお礼を申したいのですがこの基地の代表者の方は?」
「初めまして、私は新井悠馬と申します、お話は私がお伺いします、こちらへどうぞ」
花梨と言っていた少女を司令部に案内するのと一緒に通信機を持っている隊員に基地司令に伝えてもらい司令部に向かった。