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幕間。FAQコーナー01

 

 唐突に急を掛けていきなりで割ったようなタイミングではございますが、こちらは幕間として皆さんから寄せられた質問にお答えしていく場所になっておりますの。


 ふっふん? 何か文句がございまして?


 どうやら無言の圧がお好きなようで。


 とはいえ今回は初回も初回です。

 当然ながら寄せられた質問なんかあるわけもなく。


 更には今後に期待できるかと問われたら大いに首を傾げてしまいます。


 つきましては、このパートでは本編中では触れられにくい細かな箇所について、少しずつ暴露していくパートになりますですの。多少のメタには目を瞑ってくださいまし。


 あ、ちなみにFAQの読み方ってファ○クで合ってますの?


 中指立てて相手に向けて、なるほど大声で叫べばよろしいんですのね? 完全に覚えましたの。


 さてさて、冗談はこのくらいにしておきまして。

 映えある第一回目の議題でございます。



「〝悪の秘密結社〟って、なに?」



 なるほどいい質問ですの。確かに結社の一言で済ませられてはその後の反応に困ってしまうかもしれません。


 私としてもその実態や構成員とか、身の回りのこと以外はあんまり気にしたことはありませんもの。


 この際ですから少しくらい深掘りしておいてもバチは当たらないかと思いますの。


 それでは手渡された資料を読み上げていきますわね。

 どうぞお耳の穴をおっかぽじり遊ばしなさいまし。



――――――――



一一★概要★一一


 悪の秘密結社とは、正義のヒーロー連合に敵対する政府非公認の犯罪組織である。


 国内のどこかにアジトが存在すると言われており、ヒーロー連合の手によって血眼になって捜索が続けられているものの、未だその場所は特定されていない。


 組織の施設も一説では天空に浮いていたり、あるいは地下深くに巨大な要塞を築いていたりと様々な憶測が飛び交っており、所在の調査について今後も難航していくとされている。



 ……あら? これって誰向けの資料なんですの?


 私の知っている限りでは結社の本部は間違いなく地下にありますわね。もしかしたら空にも別の支部の要塞が浮かんでいるかもしれませんけれども。


 少なくとも他の支部には私は行ったことありませんので分かりません。


 長らくこの施設から出ておりませんし。

 話を戻しましょう。


 どうやら以後がマル秘な資料らしいんですの。



 結社は時代を先取りした最新鋭で最先端の科学技術を保持し、空間転送装置をはじめ、世には出回っていない数多の専売技術を有している。


 また一方では、人格洗脳や人体改造など、法外なことにも手を染め、こちらも日夜積極的に研究利用されている。


 内部の施設は地震や雷、火事などあらゆる自然災害に対策を施されているとされ、外部からの接触や侵入は難しい。外気循環の空調をはじめ、電気ガス水道全てが自己完結できるよう設計されており、世界でもっとも牽牛な建物になっていると言える。


 組織はいくつかの支部に分かれている。


 どの支部も、中枢本部からの指示に従って、各地域での侵略行為が行われるようになっている。



 ほっほーん。なかなか凄いんですわね。(小並感ですの)


 社員寮近くからほとんど動きませんので実感ありません。




――★人員配置★――


 総統をトップとし、数人の幹部、多くの怪人、膨大な数の一般戦闘員で構成される。


 戦闘員の大抵は敵対するヒーロー連合などにより簡単に葬り去られてしまうことも多いが、その分外部から人材を半ば強引に拉致し、才あるものは怪人へ、ないものは一般戦闘員へと改造を施すことで、常に一定の人員増加が図られている。


 なお一般戦闘員であっても待遇や給与はある程度の水準で保たれており、貧困者や身売者による志願者も後を立たない。


 侵略行為や人材調達のことを内部では〝外回り営業〟と呼称している。



――★施設解説(本部)★――


 大まかに分けて三層に分かれている。


・上層部

 地表すぐ下に広く用意された一般戦闘員の居住区。一般戦闘員はそれぞれカプセルホテルのような小さな自室が分け与えられおり、多くの者が集団となってそこで暮らしている。


 一般構成員の大抵は男性であり、主な活動内容は、地上に赴き侵略行為や人材拉致を行う〝外回り営業班〟と、各施設内にて与えられた職務を熟す〝内部作業班〟の二つに分かれている。


 上層に用意された施設は以下の通り。


・社員寮……一般構成員の居住スペース。

・転移室……戦闘員を任意の各地へ転送する。

・研究室……武器の発明や新たな怪人の開発。

・懲罰房……捉えてきた捕虜の拷問や尋問。

・洗脳室……敵陣営人材の性格強制、従順化。

・改造室……見込みある人材の怪人化を行う。

・運動場……月二回ある集団慰安事業の開催。


※集団慰安事業について。


 基本的に、質の悪い〝元〟魔法少女や、一般市民女性、また洗脳改造に適合しなかった連合女性職員などは、この下層にて集団慰安事業へ動員され、奉仕活動を強制される。


 事業中は消耗品として扱われ、精神的、肉体的凌辱に壊れた者から随時処分される。


 稀に上級の〝元〟魔法少女らが気まぐれで参加することもあり、その際は会場内の熱量も大いに増加し、酒池肉林の大宴会と化すことも多い。


(のくたーん……のべるず? このメモ書きは何でしょう?)



・中層部


 怪人化に成功した上級戦闘員の居住スペースがある。通称、上級社員寮。


 この層に住まう人材には、基本的に一人一人個室が用意されるようになっている。最上級幹部たちもこの一角に住んでおり、より広く格のある造りの部屋を与えられている。


 怪人とは、現存する動植物の特徴を改造移植され、その能力や特性を行使できるようになった人間のこと。改造の度合いが大きいほど、容姿や特性も元となった生物に近くなり、より強靭な身体能力を得ることが多い。


 素体のほとんどは男性だが、稀にカマキリ怪人やハチ怪人など、女性が素体となる怪人も存在する。


 その場合はヒーロー連合の女性職員など、素質が高かった者や要職に就いていた者が多く、男性よりも強靭な力を得ているのが通例である。


 怪人の活動内容は基本的に外回り営業が主であるが、施設内にいる際は、任意で自室に慰安要員を招致し、悦楽を享受している場合もある。



――★慰安要員★について――


 この層には上級戦闘員だけでなく、質の高い〝元〟ヒロインや〝元〟魔法少女の居住が認められており、彼女らが構成員の慰安行為を担っている。


 基本的に施設内では自由行動が許されているが、洗脳の深さや忠誠の度合いによって細かな行動範囲や許可内容が分けられている。


 この層に住まう慰安要員たちは、大抵は洗脳によって倫理観や価値観を歪まされ、そのまま堕落してしまった者が大半であるが、稀に自己の意志で総統に忠誠を誓い、元の世界に反旗を翻すことを選んだ者もいる。


 捉えられた際に受けた精神的負荷によって正常な思考を放棄してしまった者、その身に与えられ続けた快楽に負けてしまい、より強い刺激と快楽を求め続ける者、正義に背く背徳感が忘れられず、表世界では生きられなくなってしまった者など、〝元〟から転げ堕ちた慰安要員の闇は深い。


 こうした精神的に不安定な人材は、ふとした理由で正常な自我を取り戻してしまう場合があるため、その際は速やかに厳重な拘束をし、半ば強制的な再洗脳や改造手術を施すこと。


 再調整に失敗した場合は、上層へ戻して集団慰安事業に充てがうこととする。扱いには注意が必要。



 あー、これって私が読んでしまってもよろしいんですの? 資料で懸念されている正常な自我とやらを取り戻してしまうかもしれませんのよ?


 ある一定の需要においては、うっ、頭が……なんですのこの記憶は……的な展開も希望されているのでしょう?


 まぁ私に見られてはいけない内容なら、そもそもこんな簡単に手渡されてはいないでしょうね。特に私への影響も懸念されていないみたいです。寂しいのやら悲しいのやら。


 ただ、少なくとも茜には見せないほうがよさそうですわね。

 あくまで心の隅にしまっておきましょう。



 おや? ここから先は資料の色が違うみたいですの。

 黄色と赤の毒々しい感じに縁取られておりますわね。



・下層部


 専用のエレベーターを使用することでフロアに降りることができる。


 建設中の新施設や総統の司令室などが存在する。

 しかし、大抵が重要機密事項に触れてしまうため、情報漏洩防止の一環で常に厳重な警備体制が敷かれている。


 通常の職員では謁見はおろかエレベーターの利用さえ許されていない。


 これ以上の資料の充実化は中枢部の一定数の許諾が必要である。各員から承認印を得たのち、すみやかに草稿を本部へ提出すること――




 なるほど。まだ私含め下っぱ連中には明かせないということでしょうか。まったくズルい話ですの。


 というか初回だと言うのに意外に長ったらしいことこの上ないですわね。これ、今知ったところで理解に繋がりますの?


 余計に混乱させてしまうのがオチではなくって?


 それに下層部についてはあまりに情報が少なすぎません?


 まぁ別によろしいのです。

 私としても元から話半分の気持ちで読んでおりましたし、斜め読みされても何の問題もございませんし。


 今後に少しずつ触れられていく部分もきっとあるはずでしょう。出てくるまで気長に待ちましょうか。



 これからも機会があればまとめてお応えするとの伝言を承っておりますの。


 皆様からの数多の質問や要望を気長にゆるりとお待ちしております、どんな内容でも構いません、とのことですの。



 それでは、次からやっと本編なのでございます。


 えっと……何の話をしていましたっけ。

 フレーバーなおテキストのせいで忘れてしまいま……。


 ああ、そうでしたの。

 お風呂。お風呂についてです。


 ようやく待望のお風呂回なのでございますっ!

 

 

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