表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

Иο1:プロローグ


時は18世紀末、100年戦争という長き戦争で人々は飢えていた。

まず、ことの発端はこの戦争に出向くことにさせられた1人の少女から始まる。

その少女の名はナーバス。神空仏(シンクウロ)という村に住んでいた。容姿は淡麗であり、ルオは幸せになると皆が思った。



ナーバスが2才になるある時、政府がこの村に訪れ、こう言ったそうだ。


「この子供は次なる神だ。前任からの名前を受け継ぎ、神音ルオと名乗らせろ。そして神となるために、両親から離れさせて暮らさせろ。」


ここからまた分からないことがあると存じる。

神やら前任やら...ただの子供ではないかと。

これはこの世界に伝わる言い伝えである。



『前任の神が死んでから、一年の間に新たなる神が生まれる。右目が赤眼(セキガン)の子供がその神だ。』



歴代の神を思い返してみると、確かに右目が赤眼であった。

他にも特徴があり、その神になったものは世界1の魔術師となるのだ。


そうなることが予想されたため、わざわざ政府が長旅をし、この神空仏に出向いた訳だ。

なんせ100年戦争はその名の通り100年続く、もう既に終わっているが、この時は一番大変な時だったそうだ。

そのため、1人でも多くの戦士が必要であった。

神ともなるナーバスがこの戦いに参戦したら、勝ちは決まりなわけである。

が、しかし、こんな2才の子供では役にたたない。


ナーバス...いいや、これからは神音と呼ぼう...。

神音が戦地へ立つのはこの時から8年先となった。

その8年間は、これから後に明かすとしよう。



時は経ち、神音参戦から2年が経つと、ようやく100年戦争は終幕した。

そして神音は勿論生還し、今神空仏に帰ろうというところである。

この日のために、長老のフローは神衣を戦地の神音に送り、神音はそれに腕をとうし、また村人に会えるのを心まちにしていた。


神音は自分がなぜ神に選ばれているのかを知らずにいた。

そして、彼女はその証を戦地で失っていた。



「みんなっ!!ただいま!」



神音は村につくと、馬から飛び降りすぐさま皆に挨拶をした。



「神音さまっ!!ご立派になられて...僕は感動していますっ。もう12才ですからね...」



彼の名はピーター。

3年間神音の教育係りを勤めていた。

彼はまだ20才であるが、とても優秀な男であった。



「神音さま...わしはもう長くない...早く赤眼を拝ませておくれ...さっ包帯なんて外して」



「ごめんなさいフロー...私、戦争で右目を亡くしたの....。」



この一言で村はざわついた。

当の神音は何がまずいのか分かっていなかった。



「大丈夫よみんな!心配しないで...」



神音が笑顔でそういうとフローは俯きながら呟いた。


「神音...いや、ナーバスは堕ちたのだ...ライエンダーだ!!」



ライエンダーとは堕ちた神という意味である。



この日から、世界で通用する権力を神音は失ったのであった。

同時にすむ場所と絶大的な人気も消え失せた。




そして、すべてを失った神音は政府、100年戦争に恨みを持ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ