第9話 自己紹介
忙しくて全然出せませんでした。
すいません!
目の前が暗い。少しずつ暗闇が明けていく。
「はっ?……どっどれくらい寝ていた…」
目の前にはあのくまの魔獣が居る。
「3分くらいだ」
くまの魔獣はそう告げると続けた。
「遅れたな俺の名前は【レイン】だ」
そういえばこいつの名前聞いてなかったな。
「レイン、なんて言うんだ?」
名字的なのを聞こうとするとレインは、
「ん?どういう意味だ?種族の話か?」
上手く伝わっていない。
どうやら苗字などは存在しないのか?
恐らく名前だけなのだろうか。
「苗字のことか。苗字は魔王様などの高貴な存在の方しか持ってないぞ」
なるほど貴族や魔王何かが名誉などの為に苗字を一緒に名乗るのだろう。
何が基準なのだろうか。誰が苗字をつけるんだ?
あぁいや今はいい。ていうか……
俺の名前はなんて言うんだ?
こう言うのは元々の体に名前がついてるもんじゃないの?
…………
早く応えなければ失礼だ。そう考えた俺は
「俺の名前は【ディルガ】だ」
俺はふとその名前を口にした。
この名前は前世ネットの中で使っていた名前だ。
前世は殆どネットで生きていたため、本名で呼ばれるよりこっちの名前で呼ばれる方が多かった。
「そうかディルガ殿感謝する」
そうレインは言った。
「なんの事だ?」
特に心当たりがなかったためそう問い返した。
「あの時俺を毒霧から救ってくれたではないか」
レインは口角をあげ笑いながらそう言った。
「あぁその事か。気にしないでくれ」
「謙遜なされるな。何かお礼をさせてくれ。」
そう聞き俺は、
「じゃひとつ教えてくれ。近くに村とかはないか?」
とりあえず村か町に行って生活を安定させなければならない。
そう思った俺は現在の目標を教えてもらおうとしてレインに言った。
「そんなことでいいのか?村ならこの近くにあるぞ」
「本当か?どんな村なんだ?」
「【リーガル村】と言う魔物の村がある。」
魔物の町……少し恐ろしい響だ。
「人間の俺でも入って大丈夫なのか?」
「ん?人間?ディルガ殿は魔人ではないのか?」
しまった、自分が人間だと思ったまま話してしまった。
「本来人間は魔法を使えない。まぁ例外はいて勇者や対魔物 部隊と呼ばれる集団は魔法を使うと聞きますな。」
そうなのか…俺は人間に転生したと思っていた。
この体の種族は何なのだろうか。無いとか?
「ディルガ殿の持っている固有スキルはなんと言いますか?」
「固有スキル?」
(おい大賢者。 俺は固有スキルとやらを持っているか?)
《固有スキル?…これは…違うなあれ?持ってないね。》
しばらく静かにしていた無能大賢者はアホそうな声でそう応えた。
「固有スキル?俺持ってないんだが」
「固有スキルを持っていない?それは本当か?」
「そうだけど……」
「例えば俺の固有スキルは『月光熊』と言う。さっきの毒蜘蛛に使ったな」
あぁあれか、気を失う寸前なにかのスキルを使って残りの蜘蛛たちを一掃していたやつか。
「固有スキルは産まれた種族によって決まるから、固有スキルが分かれば種族も分かるんだがな」
なるほどそういう事か、
《ん?どういう事?何であんたには固有スキルがないの?》
こんなに分かりやすいのにこいつは……
(恐らく俺は転生した時魔法元素で体を構築した為に、種族とかはないんだろう。そもそも親がいないというわけだ)
「どうされた?」
「すまない、リーガル村へ行こう」
この話は後回しにし、俺はレインとリーガル村へ向かう為に足を動かした。
ディルガスキル
○常用スキル
ㅇ『管轄者』の下
・『物理耐性』・『環境効果無効』
・『身体能力強化』・『炎属性耐性』
・『思考加速』・『意識拡張』
・『生存能力強化』・『座標認識』
・『毒耐性』・『暗視』・『光属性耐性』
○スキル
・『魂保存』・『時間の管理者』
・『切断者』・『虐殺者』