1話 これはもしかして異世界転生?
目覚めるとあたり一面真っ白の不思議な空間に俺は居た。
「...!...??」
一回喋ろうとしてみたがなぜか声が出ない。
声だけでなく体も動かすことができない。
なんだ?これ...?
ゆっくりと記憶を思い出していく。
...俺は母さんに刺されて死んだはずだ。
なのになぜ意識があるんだ?
5分、10分、15分と考え続けたが2つ考えられることがある。
1つ目に俺は実は生きてて病院にいるが意識はあるのに体が動かせずなぜか目の前が真っ白になっているという説。
2つ目にここは死後の世界説。
2つ目は非現実すぎて信じられないが...どういうことなんだ?
もしかしてずっとこのままじゃないだろうな?
そうだとしたら嫌だな。
何年もニートを続けていた罰...いやなことを考えちゃいけないな。
「時は来た...」
うお!?びっくりした。
渋いおっさんのような声とともに真っ白なこの世界がどんどん眩しくなっていく。
光に包まれるのと同時にまた意識が落ちていった。
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次に目覚めた時には真っ白な空間ではなく、教会?のような場所に居た。病院の一種だろうか?
あれは夢だったのか?
そして目の前には、俺よりも年下の若い美女が嬉しそうな眼差しでこちらを見ていた。
その横には俺とは比べ物にならないほど、筋肉のついた男が立っていた。
こいつらは医者なのか?
医者にしては格好が普段着のようだが...。
「あうあうあ?」
ここはどこなのか?あなた達は誰なんですか?、と聞きたいところだがうまく発音できない。
地面に頭から落ちたから脳がやられたのか?
そういえば腕や足の感覚がなく動かない。
正確には動くことには動くのだが動きがすごく鈍い。
やはり後遺症だろうか。
これから俺はどうなるんだろう...。
「〜〜〜〜〜〜・・・・〜〜〜」
女の方がなにか言ったがうまく聞き取れない。
「〜〜〜〜・・・〜〜」
男が女に対してまたなにかを言ったがこれまた聞き取れない。
もしかして日本語ではないんだろうか?
英語にしてはなにか違う気がする。
ここは日本ではない外国...なんじゃないか?
そうしていると奥の方からいかにも厨二病のような格好をした人がこちらに向かって歩いてきた。
この国の儀式?のような感じか?
その人は俺の頭に手を翳すと目を閉じ始めた。
..............数秒経つとゆっくりと目を開け隣の2人になにかを話し始めた。
「〜〜〜〜〜…………〜〜〜〜〜」
「〜〜〜〜〜!!」
「〜〜〜」
「〜〜〜〜〜〜〜・・・・・〜〜〜〜」
なにかを話し終わると女の方が俺の体をお姫様抱っこのように持ち上げた。
おいおい、よく俺の体を持ち上げられるな。
体重100㌔は軽く超えてるぞ。
........おお、今....気づいたんだが、俺の..体が小さくなってる。
体全体を見ると俺の体は赤ちゃんのようだった。
"ようだった"ではなく俺は赤ちゃんだった。
これはもしかして"異世界転生"というやつなんじゃないか!?
一気にテンションが上がってきた。
じゃあこの2人は俺の両親か。
日頃の行いはとことん悪かった俺だが、神様が俺にやり直す機会を与えてくれたのかもしれない。
神様はあまり信じないが...。
そういうことならやり直してみよう。
前世のようなクズにはならないで両親を悲しませないように...真っ当な人間になろうじゃないか。
どうも、この小説の作者の怠惰な暇人です。
この小説はかなりマイペースな感じで書いていこうと思いますが、早いペースで投稿したり、遅いペースだったりとあるかもしれませんが、是非とも応援よろしくお願いいたします。