表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

鈴人

作者: タマネギ

夏の虫が鳴いて、夜道が賑やかだ。

羽を擦って、とことん鳴くのは、

恋のためなのか、命のためなのか。

もっと他に、大切な理由が

あるのか。


向こうから、近づいて来る人影は、

同じく、この虫の鳴き声を、

聞いているのか。

ただ早く、家に着きたいだけか。


ほっそりした体を、包んだ、

黒っぽい、シャツとパンツ。

長い髪が揺れる、華奢な男。

街頭が少なくて、顔が見えない。


すれ違い様、何やら言っていた。

いいねぇ、いいねぇ、上手だねぇ、

後は、ぼくなんだねぇ。

合わせて、いこうよねぇ。


夏の虫が鳴いて、草の匂いが吹く。

人影とすれ違い、闇が満ちる。、

振り向けば、もう誰もいない。

リーンリーン、また鳴き声がした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ