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プロローグ


「おお!この子が!」



「主より愛でられし1億人目の!」



「やはり主は我らをお見捨てにしてはいなかった!」



「デウモス!」「デウモス!」「デウモス!!!!」



国民の全員がなんとも神々しい光を纏わしている泣きじゃくる赤ん坊を神の子と讃え、唯一神の名を叫んだ。











「おぎゃあ、おぎゃあ」

と、広間の隅の方で光が当たらず嘆くようにして泣く声を潰して














それは人類が終わりを迎えそうになった時顕現した


一面の曇天から陽光が漏れ、ラッパを吹く赤ん坊が何十人と構え、中央に暖かい光をなびかせている神が現れた。


これが「神の顕現」

そしてその時神が口にしたのが、これから1億人目に生まれる人間に神の加護を授ける。というものだった。


人間達はこの言葉を聞き、半分生きることを諦めかけていたが、最後の希望にすがり生き延びた








それから十数年

ようやく下界に神の加護を授かった人の子が生まれる。



国の大聖堂どころか中央区だけに留まらず、国民全員がその周りに足を運び、神の子が生誕する時を待っていた。



大聖堂にはこの日生まれるであろう子どもをお腹に宿している女性が何人もいた


そしてその時は訪れ、一人の女性から1億番目の産声が鳴った。

国中は歓喜に溢れ、夜遅くまで生誕祭が開かれていたという。

神の加護を受けた子と子を生んだ母は中央区の貴族レベルの屋敷に住むこととなった。



綺麗に一足遅く1億1番目に生まれた子は

神の加護を持った子と生まれるのが少し遅かっただけで他の者から非難され、神への信仰が1ミリもなくなってしまったのであった。







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