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英雄はもう一度世界を救う  作者: カンゴリン
第一章 転校生は驚きの人物!?
9/19

《風双》登場

 今回ちょっと少ないです。

 戦いが終わった後、私は龍くんと話していた。


 「龍くん久しぶり!!」


 「うん、本当に久しぶりだね千夏さん。」


 私と龍くんが久しぶりの再会を喜んでいると、


 「は、初めまして水野龍さん。」


 そこに珍しく緊張している水ちゃんが入ってきた。


 そんな水ちゃんを見て龍くんは苦笑すると、


 「龍でいいよ。 それに初めてじゃないかな、ここに来た理由に橋本さんに《借り》を返すっていうのもあったし。」


 「「《借り》??」」


 私たちが困惑していると、


 「うん。 橋本さんって昔、空が迷惑かけたでしょ?」


 空、それは英雄の一人の《風双》の名前で、その名前を聞いた水ちゃんがおびえる。


 その様子を見て龍くんが慌てて謝ってきた。


 「ご、ごめんね! 名前だけでそこまでなんて思ってなかったんだ。 あ、後で必ず謝らせるから!」 

 

  その龍くんの慌てようを見た私は苦笑し、隣で驚いている水ちゃんにこう言った。


 「良かったね水ちゃん! 龍くんがこう言ってくれたんだから水ちゃんが怖がることもなくなるよ!」


 その私の言葉を聞いた水ちゃんは少し驚いてから、龍くんにお礼を言った。


 「私のためにありがとうございます、水野さん。」


 「同い年なんだから最低限敬語はやめてほしいかな。」


 そう言って苦笑する龍くんに水ちゃんは、


 「わかり・・・、わかったわ。 これでいいかしら? 


 「うん、最初はそれでいいよ。 後から名前も名前呼びになってくれれば。」


 そう龍くんがうれしそうに笑った


 その後、軽く世間話や英雄だということを疑って悪かったという謝罪をした後本題に入った。


 「それで水野くんはどうしてこの学校に来たの?」


 水ちゃんの疑問は尤もだろう。


 龍くん程の実力になれば他学園はもちろん討伐隊に実力者のみで構成されているクランに招待されてもおかしくない。


 (それなのにどうして?)


 私がそう思っていると、そんな私を見た龍くんが答えてくれる。


 「ああ、それは橋本さんも無関係じゃないからね、教えておくよ。」


 龍くんのその言葉に、


 「私も?」


 水ちゃんが疑問を表している。


 「ああ、俺がここに来たのはーーー「おーい! 大丈夫かー?」ーーうわお。」


 龍くんが答えようとすると、何処からか隊長の声が聞こえてきた。


 その声を聞いた龍くんが慌てだす。


 「やっ、やば! ご、ごめんこの話しまた今度ね! あ、俺に会ったってのは内緒でお願い!! それじゃ!」


 そう言って、龍くんはどこかに去っていった。


 「えっ! 話って!?」


 水ちゃんが聞くがそこには龍くんの姿はもうない。


 私たちが呆然としていると、隊長がやってきた。


 「君たち大丈夫だったか!?」


 そう隊長が聞いてくるが、逆に私たちが質問する。


 「隊長の方こそ悪魔族に襲われたんじゃ?」


 私が問うと、


 「ああ、それについては大丈夫だ。 被害は少なくなかったが、死人も数人だけ。 それも奴の攻撃力が低かったおかげだろうな。」


 そう言って隊長さんは笑うと、私たちにとって一番聞かれたくないことを聞いてきた。


 「それはそうと君たちはどうやって悪魔族を倒したんだい?」


 その純粋な疑問に私たちが固まる。


 ((い、言えない・・・!!)) 


 本人から直接頼まれた手前言うわけにも言わず、悪戦苦闘していると、何かを閃いたのか水ちゃんが、


 「無我夢中で戦っていたので詳しい経緯は覚えていません。」


 (うわ~、頭いいなー水ちゃん。)


 と思っていると、


 「まあ、倒せたのならいいか。 じゃあ、討伐対象はどうしたんだ?」


 そう言って龍くんの攻撃で細切れになったモンスター(討伐対象)を指さす。


 そのことも予測していたのか、水ちゃんは何の迷いもなく答えた。


 「あれは悪魔族が死ぬと同時に破裂しました。 おそらく悪魔族と連動していたのでしょう。 そう考えれば悪魔族が来た理由にも納得がいきます。」


 その水ちゃんのデタラメに隊長は「なるほど」と頷くと、


 「よし、分かった。 討伐も終わったし、けが人を救助してから帰ることにする。 二人とも手伝ってくれ!」


 「「はい!」」  


 そう返事をし、まだ息がある人の救助に向かう。


 それから数分後、生きている人の救助を終え、私たちは学園に帰ることになった。


 もちろん近藤君と水ちゃんと私以外に目立った怪我はなくみんな無事だ。


 「高橋に橋本、お前たちも無事だったか。」


 「うん、そう言う近藤君こそ大丈夫だったんだね。」


 みんな無事であることを喜びながら、車に乗る。


 そして、帰っている途中に水ちゃんが龍くんの言葉を思い出していた。


 「水野君の言っていた私にも関係あることって何かしらね?」


 水ちゃんのその疑問に私は、


 「わかんないけど、帰ったら本人に聞いてみようか?」


 と提案すると、


 「そうね、そうしましょうか。」


 そう言って笑う水ちゃんとその後は龍くんのことついて話し合った。


 時間がある程度たったところで学校についた。


 「ん? やけに大グラウンドに人が集まってないか?」


 その海崎君の言葉に私たちもグラウンドを見てみる。


 (今は討伐に行った日から日をまたいだ翌日の朝、グラウンドにあんなに人がいるとは思えないけど)


 そう思っていると、気になる単語が聞こえた。


 「確かに少し多いわねぇ、しかもあれは北西の制服よぉ。」


 北西、その言葉に水ちゃんが過剰に反応する。


 「とにかくグラウンドに行こう。 運転手さん、ここで降ろしてください。」


 そう近藤君が言って、車を止めてもらう。


 「隊長! すいませんが先に行きます。」


 「ああ、気をつけていくんだぞ。 俺も後から向かうからな。」


 隊長から許可を貰い、私たちは先に学校に向かう。


 そして、校門から入った私たちは驚きの光景を目にした。


  なんと、北西の学生が南東の学生を囲んでいたのだ。


 「こ、これは一体どういうことなんだ!?」


 たまらず海崎君が叫んでしまうと、北西の生徒が気づき私たちも囲んできた。


 しかも、ご丁寧に武装してだ。


 討伐から帰ってきたばかりで疲労もある私たちはおとなしく捕まっておくことしかできなかった。


 捕まった後、私たちも囲まれている生徒たちのところに連れて行かれた。


 「やっとこれで全員か、手間かけさせんじゃねえよ!」


 その声を聞いた瞬間、水ちゃんの様子があきらかにおかしくなった。


 周りの生徒たちも水ちゃんの異変に気づき心配し始める。


 その場を騒がしく思ったのか、水ちゃんがこんな状態になった元凶がやってきた


 「お、そこにいるのは高橋じゃねえか。 それと、隣にいる奴は見覚えがあるな。」


 そう言いながらやってきたのは何度も言うが水ちゃんをこんなにした張本人。


 英雄の一人である《風双》こと山上空その人だった。 

 展開が結構急なので、第一章終わったら少しほのぼのさせようかなって思ってます。


 次の更新は恐らく三日後になると思います。


 読んで下さっているかた申し訳ございません。

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