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黒眼のリバイヴ  作者: たからの
黒眼の目覚め

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8/28

影、覚醒の刻

夜空を裂くサイレン。街は破壊の爪痕を残し、静寂と混乱が交錯する。

黒斗は肩の打撲と腕の傷を押さえながら、影の力を手のひらで感じる。

昨日よりも少し、力が意志に従う感覚がある。

「…やっと、少しだけ」


ミオは横で冷静に周囲を見渡す。肩の打撲はまだ痛むはずだが、表情には動揺の色がない。

「今日は私が前に出る」

短く言ったその声に、黒斗は小さく頷く。

二人の間に言葉は少ないが、信頼がある。


本部からの緊急報告。巨大マリス、オブスキュラスが市街地中心部に出現。

「…もう逃げ場はない」

胸が締めつけられる。影の力が蠢き、剣や鎖、盾に変わる。手の中で触手が微かに震える。


戦場に入ると、オブスキュラスは巨大な触手でビルを叩き、街の通りを崩していた。

テンペスタが素早く群れを操り、スプライトの小型マリスが四方から圧迫してくる。


黒斗は影を剣に変え、盾に変え、鎖で敵の攻撃を受け止める。

だがまだ完全ではない。暴走の兆候が胸の奥でチクチクと疼く。

触手が勝手に伸び、盾が思った形にならず、攻撃のリズムが狂う。


ミオが前に飛び出し、銃でテンペスタを止める。

「黒斗! 集中!」

その声で意識を影に集中させる。手の中で影が鋭く形を変え、剣がオブスキュラスの触手に食い込む。

「…いけるか…?」


一瞬、力が完全に意志に従った。

剣の先で触手を切り裂き、鎖でテンペスタの群れを拘束する。

暴走の恐怖がまだあるが、昨日までよりも明確にコントロールできる感覚がある。


ミオの銃弾が正確に中型マリスを仕留め、スプライトを分散させる。

二人の連携で、街の中心部に迫るオブスキュラスを一歩ずつ押し返す。


オブスキュラスの触手が建物を破壊しながら迫る。

黒斗は影の剣を握り、全身で力を集中させる。

「これで決める…!」


影が全身に広がり、剣の光と鎖の影が絡み合う。

オブスキュラスの触手を一気に切り裂き、テンペスタの群れを追い払う。

街に沈黙が戻る。破壊の痕跡は残るが、マリスの脅威は一時的に退いた。


息を切らし、傷を押さえながらミオを見る。

「…大丈夫か?」

「まだ完璧じゃない。でも、あなたとなら戦える」

短くても、二人の絆がそこにあった。


胸の奥にまだ恐怖は残る。

だが、確かに黒斗の影の力は、覚醒の兆しを見せた。

次の戦い、次の都市危機――その時こそ、完全に力を制御する刻が来るのだ。


物語は、まだ終わらない。

影の力と共に、黒斗はさらに強くなる――そして、街を守るために戦い続ける。

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