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黒眼のリバイヴ  作者: たからの
黒眼の目覚め

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3/28

本部

「結局お前は誰なんだよ」

少女が振り返った、無表情。黒い輪のバッジ。


「そういえば自己紹介がまだだった。私の名前はミオ」


「ミオか、よろしく。俺の名前は神代黒斗だ」


名前を言った瞬間、少しだけ緊張が和らぐ。自己紹介はこれで終わった――と思った。


駅裏の古いビルに入り、エレベーターで地下へ降りる。数字のない表示が静かに下がっていく。沈黙が重い。


「俺、本当にハーフなのか」

「検査すれば分かる」


感情のない声。


扉が開く。白い廊下。無機質な光。すれ違う職員たちの視線が刺さる。観察する目。値踏みする目。胸の奥がざわつく。


奥の部屋に通された。ガラス張りの検査室。

「座って」


腕に冷たい機械が取り付けられる。モニターに数値が流れ、一瞬、画面が黒く染まった。警告音。赤い表示。


《適合率 87%》


ざわめきが広がる。


「高すぎる……」

「成功例か」


成功例。その言葉に背筋が冷える。


「ようこそ、黒環へ」


ガラスの向こうにスーツ姿の男が立っていた。


「君は我々の切り札だ。兵器としての、最高傑作だ」


血の気が引く。俺は知らなかった。生まれた理由も、選ばれた意味も。


「拒否権はない。暴走の兆候があれば即時処分」


処分。その意味は分かる。


視線がミオに向く。彼女は静かに腰の銃に触れた。それが答えだった。監視役。そして処刑者。


黒環は守る組織じゃない。俺を使う組織だ。


ミオがわずかにこちらを見る。

「大丈夫」

小さな声だった。

「まだ、撃たない」


地下の空気は冷たい。逃げ場はない。


物語は、もう戻れない。

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