表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒眼のリバイヴ  作者: たからの
黒眼の目覚め

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/28

日常への一歩

朝の薄曇り。黒斗は膝をつき、微かに揺れる影を背に、呼吸を整えていた。


「……学校は、どうしてるんだろう」

黒斗は小さくつぶやく。修行に夢中で、現実の生活は後回しになっていた。


眉をひそめる黒斗。焦燥が胸に広がる。

「黒環には……出席停止とか、そういう制度はあるのか?」


ミオは首を振る。

「ない……授業には普通に出られる」


黒斗は息を呑む。

「……ずっと無断欠席扱いだったのか……」

遅れを取り戻さなければ、日常も学校生活も、何もかも取り返せない。胸の奥で焦りが沸き上がる。


「行くぞ、急ごう!」

黒斗は立ち上がり、影の微かな揺れを感じながら校舎へと走り出す。影はまだ戦いの余韻を残し、背後で微かにざわめく。しかし今日は戦うためではなく、取り戻すための日常の一歩だ。


通学路。久しぶりの景色。舗道を駆ける足音、校舎の陰から漏れる笑い声。日常の音が胸に刺さる。焦りと少しの安心が交錯する。

「……間に合う、はずだ」


校舎の扉を押す。教室の中は静かな日常が流れていた。

黒斗が席に着くと、周囲の視線が一斉に集まる。

「黒斗……久しぶり!」

「あれ、どうしたの?」


言葉が詰まり、黒斗は頭を下げる。無断欠席の分をどう説明すればいいのか、瞬間、頭が真っ白になる。

だが背後の窓際で、ミオが静かに見守っていることを感じ、わずかに落ち着く。口出しはしない。自分でこの場を取り戻すために、黒斗は踏ん張るしかない。


深呼吸をしてゆっくり顔を上げる。

「取り戻す……今日から、すべてを」


窓の外、風がカーテンを揺らす。静かな日常の一瞬が、戦いの世界と繋がる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ