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黒眼のリバイヴ  作者: たからの
黒眼の目覚め

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17/28

自我を宿す影

黒斗は膝をついたまま、呼吸を整える。


影が背後でざわつき、微かに暴れたまま立ち上がる。


父の影とは違う。荒々しく、鋭く、そしてわずかに自我を宿しているように見える。


「これが……俺の影か」


黒斗の声は震えていた。恐怖と興奮が混ざる。


ミオは彼の横で静かに観察する。

「……まだ、制御できてない」

声は低いが、揺るがない。


玄真がゆっくり一歩前に出る。

「焦るな。制御するんじゃない。飲み込め、黒斗。揺れを恐れるな」


黒斗は膝を伸ばし、影に手をかざす。


影が反応し、勝手に膨らみ、空中で揺れる。

微かに形を変え、まるで生き物のように黒斗の周囲を覆う。


「うっ……!」


黒斗は息を荒くしながら、影の暴れを受け止める。

暴力的に振る舞う影に押され、体が揺れる。

だが同時に、影はわずかに黒斗の意思に呼応している。


「面白い……!」


思わず笑いがこぼれる。

恐怖を感じながらも、心の奥が熱くなる。


ミオが横で小さく頷く。

「……それでいい、黒斗。恐れず受け止めろ」


玄真は低く息を吐く。

「これが、揺れる影の力だ。父の影とは違う、あくまでお前自身の影。今日からは、この影を使って自分を超えろ」


黒斗の影がさらに膨らむ。

鎖のように伸び、剣の形を取り、盾となって空気を切り裂く。


微かに自我を持つように、鋭く動き、黒斗の動きにわずかに逆らう。

だが、その不安定さが力を増幅させる。


「飲み込め……俺の影よ!」


黒斗は拳を握り、影の暴れを全身で受け止める。

痛みと衝撃が体を貫く。

地面が震え、岩が砕ける。

影は暴れながらも、彼の意思に呼応して攻撃を繰り出す。


玄真がゆっくり前に歩み寄る。

「見ろ、この感覚を忘れるな。揺れは恐怖じゃない。力だ」


黒斗は影を押さえ、揺れと意思を同時に抱き込む。

初めて、自分の影が“自分の力として独立して動く”感覚を掴む。


霧の向こう、遠くで何かが静かに揺れた。

観察する視線。まだ姿は見えない。


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