再生と覚悟
街は戦いの爪痕を残し、瓦礫と煙が入り混じる灰色の世界だった。
ビルの壁は崩れ、車はひっくり返り、道路は亀裂だらけ。
通りには静寂しかなく、避難した人々の声も遠くにかすかに聞こえるだけだった。
黒斗は廃墟の一角に座り込み、包帯に巻かれた腕を見つめる。
「…これほどの破壊、初めてだな」
痛みが全身に残るが、影の剣を握る感覚を確認するように手を握った。
ミオも隣に座り、湿布で傷を冷やす。
「…思ったより深い傷ね」
「でも…前回より動ける」
黒斗は息を整えながら小さく頷く。
二人は無言で街を見渡す。
瓦礫の影に潜む、あの巨大な黒い影――カリギュラの痕跡。
「奴は…まだ試しているだけなんだろうな」
黒斗の瞳に決意が宿る。
「次は、絶対に勝つ」
ミオは銃を軽く握り直す。
「ええ、絶対に」
彼女の表情は冷静だが、傷の痛みと戦いの恐怖がうかがえる。
夜の街に沈黙が広がる。
瓦礫の山の間に、二人の影が揺れる。
戦いで負った傷はまだ痛むが、互いの存在が心の支えになっていた。
「次は…もっと強くならないと」
黒斗は空を見上げ、影の力の流れを確かめる。
「次こそ、奴を倒す」
ミオも黙って頷く。
街の破壊は二人に重くのしかかるが、覚悟は確かだった。
静かな夜に、次の戦いへの気配が漂う――。




