未知との遭遇
街の空は灰色に染まっていた。
警報が鳴り響き、建物の陰から黒い触手が街を引き裂く。
「黒斗、急げ! 未知のマリスが出現した!」
ミオの声に、胸が熱くなる。これまでの敵とは次元が違う。
黒斗は影の剣を握り、鎖を展開する。
「…来たか」
完全に意志通りに影を操れる感覚が、今の自分を支えていた。
だが、足元から地面が震え、影の渦が空間を歪める。
都市を破壊する黒い影の塊。黒斗もミオもその正体を知らない。
巨大な触手が街をなぎ倒す。黒斗は剣と鎖で応戦するが、触手は跳ね返され、盾も破壊される。
「くっ…力が通じない」
影を完全に操れるはずなのに、未知の敵の力の前では歯が立たない。
ミオが銃で援護する。
「黒斗、左側!」
銃弾が触手をかすめるが、敵は軽くかわし、触手を伸ばしてミオに迫る。
「くそっ!」
黒斗は盾で彼女を庇い、触手を切り裂く。だが反撃の余裕はない。
都市は戦場と化し、人々は避難。
黒斗は影の力を最大まで解放する。剣は鋭く、鎖は自在に暴れ、盾は硬い壁のように防御する。
だが、敵はさらに多形態化し、触手だけでなく建物を武器として攻撃してくる。
「…まだだ、まだ終わらせない!」
黒斗は全力で影を操る。
ミオも戦場を縦横無尽に駆け、銃で触手を削る。二人の連携は完璧とはいかないが、必死に敵の圧倒的力に立ち向かう。
そのとき、影の塊が人型に変形し、漆黒の目が二人を射る。
黒斗は叫ぶ。
「何者だ!」
ミオも警戒を強める。
敵は静かに低く声を発した。
「我が名はカリギュラ、”ライガー・カリギュラ”だ。覚えとくがいい」
黒斗は拳を握る。全力で操る影の剣も、触手の猛攻に押される。
ミオも銃を構え、冷静に狙うが、敵の圧倒的力にわずかに後ずさる。
勝てる気配はない。
だが、戦いはまだ終わらない――。




