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第5話:忘れ物
次の日――
待ちに待った休日。
土曜日の朝はなんだか気分が清々しい。
「おはよう――って誰もいないか……。」
僕の家庭は少しだけ複雑で、今はお父さんと僕の二人だけで暮らしている。
今日はお父さんは仕事だから、家には僕以外誰もいないのだ。
「外は雨……か。小説でも書こうかな」
独り言を言いながら、僕はスクールバックの中から小説の下書きの入ったファイルを取り出そうとした。
(……?)
急に体に悪寒が走る。
(置いてきた……)
置いてきたと分かった途端、体中を憂鬱感が駆け巡った。
しかも置いてきた場所は机の上。
誰かに見られてもおかしくない。
(あれだけは誰かに見られたくない!)
僕は急いで制服に着替えると、猛スピードで学校へ向かった。
相変わらずの未熟さですが、もしよければ感想・評価など宜しくお願いしますm(__)m