4/6
第4話:図書室と少女
その少女は僕の方をちらっと見た後、窓際の椅子に座った。
そして既に持っていた本を開いて読みはじめる。
黒いミディアムヘアーに、パッツンな前髪。
真っ白な肌に黒く澄んだ瞳。
柔らかな表情で本を読む姿は、どこか幻想的だった。
(不思議な感じの人だな……何か引き込まれるような……)
そんな事を心の中でつぶやいていると、彼女はその本を片手に、図書室を出ていってしまった。
(誰だったんだろう……あの人)
本を読む気になれなかったので、僕は家に帰ることにした。
まだまだ未熟すぎる自分ですが、もしよければ感想・評価など宜しくお願いします。