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第3話:憩いの場
(……落ち着く……)
放課後。
広々とした図書室に、黄昏色の光が差し込んでいる。
この高校の図書室はいつも空っぽだった。
誰もいない静かな空間に、時計の針の音だけが響き渡る。
僕の大好きな空間。
僕は少しの間、本も読まずにぼーっとしていた。
そして時折、誰もいないのをいい事に大きなため息を漏らす。
(……?)
ふと、図書室の扉が開く音が聞こえた。
(誰だろう……図書室に誰か来るなんて珍しいな)
僕は横目でチラリと覗いてみると、そこには一人の少女が立っていた。
まだまだ未熟すぎる自分ですが、
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