壱 百目鬼の仕事
記者として働く百目鬼 肇
そんな、記者が今回取材をするのはある人物、、、
そして、会社に戻り、事件が顔を覗かせる、、、
初めまして、皆さま、私は、記者の百目鬼 肇と申します。
今日は、魔法の殺人鬼と呼ばれている、波崎 仁楽に取材をするために刑務所に来ました、、、
「今日は、205番との面会でよろしいでしょうか?百目鬼さん。」
「はい、そうです。」
「はい、確認しました、それでは、面会時間は10分となっております。」
「はい、わかりました。」
「、、、気を付けてください、百目鬼さん、、、」
そして、面会室に着き、中に入っていく、、、
「、、、初めまして、百目鬼 肇さん、今日はよろしくね?」
「、、、えぇ、よろしくお願いいたします、波崎 仁楽さん、単調直入にお聞きします、どうして、殺人など起こしたのですか?あなたの頭脳をもってすれば、探偵でも、警察にでもなれたでしょうに、、、」
「なんで?ぷっ、あははは!!どうして?どうしてか、、、んなもん、楽しいからだよ!!ばれるかもしれない!!見られるかもしれない!!そんな、背徳感や幸福感があるからだよ!!それ以外あるか!?」
「、、、そうですか、、、では、もう一つ、あなたはいったいどこまで見えているのですか?」
「、、、それは、どういう意味だ?いってる意味が、、、」
「貴方の素性には、目を通しています、あなたは、「千里眼」「未来視」を持っていますね?」
「、、、あぁ、持ってるけど、今は見えてないよ、捕まってから封じられちゃってね~、そう言う、あんたは、妖怪の百目鬼でしょ?」
「おや?わかりますか?えぇ、そうですよ。」
「そう、、、なら、髑髏には気をつけなよ~。」
「は?どういう、、、」
「面談終了時間となります、ご退出を。」
「え?あ、はい、、、」
「ばいばい~、百目鬼さん、多分また逢うけどね~。」
そう言いながら、手を振っている波崎を後ろ目に百目鬼は面会室を後にした。
そして、帰る時に少し話をした。
「あの、、、」
「ん?どうしました?百目鬼さん。」
「どうして、波崎の能力を封じているんです?「千里眼」も「未来視」も、脱獄にあまり関係してないように思うのですが、、、」
「あぁ、205番の能力は、確かに脱獄にはあまり関係しませんが、問題はあいつの頭の良さが厄介でして、、、」
「頭の良さが厄介、、、?」
「えぇ、あいつは、能力を使わずに相手の癖や話し方を見て、隠し事や次の行動を予測できるんですよ、それが、能力と合わさると、見つけられず、簡単に脱獄されてしまうので、それで能力を封じているのです。」
「なるほど、、、ありがとうございました。」
百目鬼はお礼と挨拶をし、刑務所から出てくる。
「お疲れ様で~す、百目鬼さん。」
「、、、えぇ、お疲れ様、雲外さん。」
「どうでした?波崎 仁楽は?」
「う~ん、生粋の殺人鬼ではあるけど、何か隠していると思うんだよね、、、」
「、、、それは、百目鬼さんの力でそう思ったのですか?」
「、、、いや?これは、私の勘ですよ、さぁ、帰りますよ。」
「は~い。」
すると、雲外の周囲が光ったその瞬間、二人は会社の前にいた。
「やっぱり、便利な能力ですね、雲外さん。」
「そうでしょ?もっと褒めてもいいんですよ?百目鬼さん。」
「さぁ、行きますよ、、、」
そう言い、百目鬼は会社の中へと歩いてく、、、
「あ!!待ってくださいよ!!百目鬼さん!!」
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「ただいま戻りました、玉藻社長。」
「おぉ!!お帰り!!百目鬼、、、それで、どうだった?」
「貴方もですか、、、はぁ、、、まぁ、話をしてみてわかったことは、その頭の良さと狂気性は分かりましたね、、、」
「そうか、、、面白い記事は書けそうか?」
「う~ん、今のままでは何とも、、、」
「まぁ、一回ではわからないよな、、、それでも、面会自体も難しいし、、、う~ん、、、」
百目鬼と玉藻が話していると、いきなり、警察官が現れる、、、
「失礼します、玉藻社長でしょうか?」
「、、、?どちら様で?」
「あぁ、これは失礼しました、私たちは、こういうものです。」
すると、押しかけてきた警察が手帳を見せる。
「、、、警察?どうして?」
「、、、実は、、、」
「!?な、何ですって!?私の社員が!?」
「は、はい、、、今はまだ調査中ではございますが、、、こ、これが衣服についておりまして、、、」
警察がそう言い、玉藻にあるバッチを渡す、、、
「、、、こ、これ、、、」
「えぇ、私たち、玉之新聞の記者を示すバッチですね、、、」
「、、、っ!!さ、最近無断欠勤が起こっているのは、、、!?」
「、、、狸藻さんが、、、」
雲外がそう答えると、玉藻の後ろから九本の尾が現れる、、、
「、、、っ!!よくも!!ふざけやがって!!」
玉藻は声を荒げて言う。
「玉藻社長、雲外も警察の人も大変怯えておりますので、どうか、落ち着いてください、、、」
「百目鬼、、、!!この状態で、、、!!どう、落ち着けというのだ、、、!!」
「怒りは重々承知しております、ですが、記者が気持ちに流されてはだめでしょ?頭で感情を整理する、玉藻社長がずっと言ってたでしょ?」
「、、、ふぅー、、、それもそうだね、、、すまない、百目鬼、、、申し訳ありませんでした、、、」
「いえいえ、お気持ちは痛いほどわかりますので大丈夫ですよ、、、」
「それで、、、誰が犯人とは見当がついているのですか?」
「、、、それが、、、一切の証拠も残っておりませんでしたので、、、今の段階では、、、」
警察がそう言葉をこぼすと、百目鬼の頭にある一言がよぎる、、、
「、、、「髑髏に気をつけろ」、、、」
「ん?それは、何だ?百目鬼。」
「え、、、?あぁ、波崎に言われた言葉です、、、」
「波崎、、、警察さん、私たちもその調査に協力させていただけませんでしょうか?」
「えぇ、お願いしてもよろしいでしょうか?あなた方、玉之新聞の力を貸してください。」
「よろしくお願いたします、それでは、最初に、波崎に合わせていただけませんでしょうか?」
「わかりました、、、では、明日、来てください。」
「えぇ、わかりました。」
「それで、、、誰が来るのですか?」
「私が行きます。」
百目鬼が手を挙げた。
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