ラーメン大好き拉麺(らめん)一家
ラーメン大好き夫婦に双子ちゃんが生まれました。7月11日生まれ。
妻の塩子は「欲しかった子供がいっぺんに二人も…」と喜ぶ一方、夫の味噌夫は「二人同時に子育て大変じゃないか…」
双子は先に生まれたのが女の子、二人目は男の子でした。そしてラーメン大好き夫婦の間に生まれた子の名前は、女の子は麺真、男の子は成人。ラーメン好き夫婦が付けたのはラーメンの具材の名前だった。
麺真ちゃんと成人くんは3歳になりました。麺真ちゃんは聞きました。
「とーさん、おかーさん。私って何でめんまなの?」
「私達がラーメンが好きだからよ」
「じゃぁ、僕も…」 「そうよ」
3歳にして麺真ちゃんと成人くんは、そんな理由で?とガッカリしたのでした。そして小さいながら決意したこと。それは、絶対にラーメンを好きにならないということです。
そして9年後、12歳になった二人は美男美女の双子になってモテまくり。6年生になっても麺真と成人は仲良しだ。
「成人!今帰るところ?」
「ああ、麺真。お前もか?」
「一緒に帰らない?」
「ああ、それより、今日の夕飯、ラーメンにしてもらおうぜ!」
「いいね!私、ラーメン大好き」
「僕も!」
そしてあの頃の決意はどこへやら、二人ともラーメン大好き。そしてクラスの人たちにはラーメン大好き拉麺一家と呼ばれるのでした。
『ただいまー』
「お母さん、今日の夕飯、ラーメンがいい」
「あら、ごめんね麺真、今日仕事でいないから作れないの」
「そっかー、残念」
「メンマとなるとしかないし…」
「私、メンマ嫌い」
「僕、ナルト嫌い」
この二人の面白いところは、自分の名前の具材は嫌いだが、お互いの名前の具材は大好物だというところです。
「ねえ、近所にできたラーメン屋さんに食べに行こう!」
「僕も行きたい!」
「だめ!我が家のルールを忘れたの?働いてる味噌夫さんがいない日は外食禁止よ」
『えー、初めて知ったよー』
「ていうか、食べに行かなきても味噌夫さんの作ったラーメンが一番美味しいのよ」
拉麺一家のラーメンは絶品です。