吹奏楽コンクールの勝ち方
みなさん、音楽してますか?
私は北京オリンピックの入場曲がメジャークラシックで思わず踊りました。
私はクラシックを聴くとエア指揮者を始める癖があります。
そのテンポは速すぎるだろ、ここは溜めるところだろ、
なんて編曲なんだ、どうせなら完全なメドレーにしとけよ
などと楽しく突っ込んでも誰も相手にしてくれません。
寂しいです。
ということで、吹奏楽の話を書いていきます。
吹奏楽部はビジュアルも重視したマーチンングバンドも多いようですが、私の知っているのはコンサートバンドの吹奏楽部だけですのでご了承を。
野球部が楽しく野球で遊ぶクラブではなく、目指せ甲子園!と言えるレベルかどうかは別として強くなることを目指して日々練習しているものですが、吹奏楽部だってコンクールの全国大会を目指したりするものです。レベルがどうかは別として。
私が気にするのは、この毎年の大会があることによって、なんだか吹奏楽を楽しめてないんじゃないかと思うことです。一般団体でも感じたことですが、練習して上達していこうとする意識が強い。レベルが低くても、コンクールに出られるレベルを目指すとか、いろいろ目標を持って練習しています。
もちろん、それがトップレベルになると職業になるわけで、そこを目指す人がいなくなるのも困りますが、なんだか空回りしている気がするのです。
例えば楽曲には難易度があります。難易度は技術的な難しさです。フィギュアスケートで言うならジャンプの回転数みたいなものです。難易度が高い=回転数が多い、ぐらいの目安です。
フィギュアスケートがそうですが、吹奏楽でも難易度の高い曲の方がコンクールなどで評価が高めになります。成功すればですが。このため、自分たちができる難易度の少し上の難易度の曲を選んで練習したりします。
でも、難易度って楽曲の良さ、音楽の魅力と直結してるわけではありません。
フィギュアと同じで音楽の評価は総合点であり、ジャンプだけしていればいいわけではありません。細かい基礎があってジャンプが生きるように、基本がなければ評価もされません。
そこでコンクールでの勝ち方です。
・コンクールでの勝ち方1 音の出し方と切り方をきれいにしよう。
とかプレイヤースキルの話はパス。たぶん、現役プレイヤーは見てない。そのうち書く(かもしれない)。基礎練習は教科書にも書いてあるでしょうし。
ここからは指導サイドの話を書きます。
・コンクールでの勝ち方1 実力よりも難易度の低い曲を選ぼう
3回転半飛べるけど3回転に抑えて高得点を狙うというアレです。曲を仕上げる時、どうしても躓くポイントがありますが、そこに時間を割くのは無駄です。全体の完成度、簡単な部分を完璧にこなすことこそ高得点への近道です。
・コンクールでの勝ち方2 審査員を調べよう
審査員の経歴を調べて何を注視しているかを見極めることは、選曲にも影響します。どういう人かを見れば評価ポイントも見えます。いっそ、本人と一杯飲むなんて関係が出来れば心強い。
・コンクールでの勝ち方3 楽器を新しくしよう
古い楽器はメンテナンスしても限界があります。新品に買い替えてください。
なんて言ってしまうと吹奏楽がとても面白くないものになります。
でも、評価システムはそういうもので、それに乗っかるのは目標としてどうかなと。
お金持ちは強い。業界人との人脈がある人が強い。
コンクールは無課金で勝てるほど甘いゲームではありません。
だから、そこでの勝負にこだわらない方がいいんじゃないでしょうか。高難易度は基礎を壊しやすい。基礎と言っても基礎が出来ていない人が多いわけで、できないことを練習する厳しさよりも、できることを楽しむ、音そのものを楽しむ、シンフォニーそのものを楽しむ、その方向にベクトルを向けるだけで、いい音楽は生まれてくると思うのです。
と、私の吹奏楽人生の経験則を書いてみました。
一応、中高大一般までやっておりました。
異論は認める。