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13式!前進!  作者: isi
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タンク違い


 パロパロネはお茶をすすりながらほくそ笑んでいた。



 「これでよし。

さーてと13式ちゃんの様子でも確認するかの。

目が覚めたら、突然、森の中じゃからのう。」



 目の前の画面を切り替える。



 「……あれ?死んでおるぞ……いかん!回収じゃ!」









 少女は目をゆっくりと開ける。



 眩しい。何?



 ゴン!と大きな音が響きわたると再び視界は暗くなっていった。







 少女は目をゆっくりと開ける。



 「ゲッ!目を覚ましおった。」



 変態悪魔爺が見える。



 何かいってるけど?



 「おお、13式よ。死んでしまうとは情けない。

そなたには今一度機会を与えよう。

では行くが良い13式よ!」







 少女は目をゆっくりと開ける。



 眩しい。さっきのは何?



 突然全てが暗闇に変わる。








 少女は目をゆっくりと開ける。



 「ゲッ!また目を覚ましおった。」



 変態悪魔爺が見える。



 一体何?



 「おお、13式よ。死んでしまうとは情けない。

そなたには今一度機会を与えよう。

では行くが良い13式よ!」








 少女は目をゆっくりと開ける。



 眩しい。だから何なのよ?



 そこは小高い丘であった。



 両脇は木で囲まれている。



 轍がある道にボクは立っていて、その先には草原が見える。



 ブチン!ドゴン!



 突然視界はひっくり返り、衝撃が伝わる。



 青空が見えた。



 何か液体のような物が顔にかかる。



 そして意識は失われていった。



 最後に見えたのは人の下半身?








 そしてボクはその現象を何度も繰り返す。








  少女は目をゆっくりと開ける。



 「おお、13式よ。死んでしまうとは情けない。

そなたには今一度……ぶべぎゃ!」



 ボクは殴りかかろうとしたら巨大な鉄板が変態悪魔爺にぶっ飛ばした。



 グチャ!ダン!ベチョ!



 爺の惨殺死体が出来上がった。



 床に散乱した肉片がうねうねと集合してぐねぐねと人型を作る。



 人型は何故かムキムキマッチョなボディービルダーになり、ポージングしている。



 「効かぬ!効かぬぞ!AHAHAHAHAHA!」



 サイドチェストだ。



 横向きになり、左手首を右手で掴み、胸を強調するポーズだ。



 「うげぇ……気持ち悪。」



 再びぐねぐねと形を変えてスライムになる。



 ぷるっぷるのゼリーの塊みたいだが、黒っぽく不気味だ。



 そして触手が生えて先端には目や口、手などが表れる。



 「や、やっぱり悪魔だった。」



 「失礼な、この形が落ち着くのじゃ。

元々貴様らに観測しやすいように形を創っているのじゃわい。

ワシは高次元体だからな。

ひれ伏すが良い。」



 「高……?」



 ヒトミは頭が良くなかった。



 「つまり、解りやすいように形を変えているのだ。」



 触手スライムが女性に変わり、また爺の姿に戻る。



 「こんな風にな。」


 

 「待って!ストップ!さっきの女の人に戻して!」



 「……小娘は揺ぎ無いのう。ふむ。」



 再びうねうねと形を変え、小柄な少女になる。

少女はえんじ色の軍服を着て、ふわふわ浮いてる羽衣のようなものを纏っている。

軍帽をかぶってレイバンをかけていた。

髪は黒髪だがまとめて軍帽にいれている。



 「あれ?さっきと違う。やり直しを要求する。」



 「うるさい。全く……。」



 いや、これはこれで……とヒトミが腕を組んで考え直したときに気が付いた。



 ガチン!ガチン!と硬質な音がするのだ。



 視線を落としてみるとスポーツブラをしていた。



 いや、さらに鉄製の鎧のようなブラもつけていた。



 元々の平たい……緩やかな曲線を描く胸を嘲笑うかのように膨らんだ鉄製のブラ。



 胸と鉄の間に手が入るくらいの空間が生じていた。



 そして腕も四角い鉄が取り付けられている。



 「なんじゃこりゃあ!」



 わざわざモノマネをしながらヒトミは叫んだ。



 「ほれ!姿見だ。」



 目の前に鏡が出現する。







 額には装甲が取り付けられ、それぞれの耳を覆っているプロテクターにつながっていた。



 右耳には円柱のアンテナ。



 頭頂部からはアホ毛がその存在を主張している。



 「やあ、ボクはアホの娘だよ。」と云わんばかりだ。



 そして鉄製のブラを装備し両肩には巨大な鉄板がある。



 背中からアームが伸びていてつながっているみたいだ。



 その鉄板は長方形で背丈ぐらいあり下のほうは内側に折れ曲がっている。



 お腹はうすい白いピッタリと張り付くような服を着ているみたいだ。



 装甲もそうなのだが全体的に緑色の迷彩色だ。



 それがスカートっぽく腰にもついてる。



 ただし短い。



 白いパンツが丸見えだ。



 肩も迷彩色のごわごわの半袖だ。



 13って書いてある。



 腕は外側に大きな四角い装甲がついていて内側もカクカクな装甲だ。



 膝から下も同じだ。



 膝から下の装甲は若干下のほうが絞られて入るが基本四角だ。



 角は丸く落とされている。



 指は装甲付き手袋といった感じだ。



 背面には長方形の箱を背負っている。



 ただ、中に2本の筒が入っている。



 腰の後ろには小さなスコップが取り付けられていた。



 腰の右には拳銃のホルスター、左にはポーチが3つ取り付けられている。

 





 全く意味が分からない。



 これから異世界に……魔法の世界に行くのにこの変な格好は何なんだろう?



 もしかして近未来の世界なんだろうか?チャカって?



 いやいやいやいや!それでもおかしいだろう?






 「なんでパンツ丸出し!ワ○メちゃんスタイルなのよ!」



 「え?別にパンツ丸出しではないぞ。」



 軍服少女は答える。



 「半分隠れているとかそんな返しはいらないよ!」



 「いや、それはレオタードだ。」



 「え?そうなの?」



 「地球では美少女を自称する戦士がそんな格好だろう?」



 軍服少女が首をすくめる。



 「「レオタードだから恥ずかしくないもん。」って復唱してみ?」



 「レオタードだから恥ずかしくないもん。」



 素直に復唱するヒトミ。



 「何かそんな気がしてくるヒトミであった。」



 軍服少女が勝手にモノローグを語る。



 「いやいや、痴女だよ、コレ!」



 手をブンブン振る。



 「そもそもこの格好はなんなの?」



 「だからタンクだろう?MBT━━メインバトルタンクだ。

MBTガールといったところかな。」



 顎に手を置き答える軍服少女。



 「タンク……戦車って?……え?……戦車!」



 「望み通りだろう?……いや、もしかして戦車そのものが良かったのかね?

それとも違う戦車がベースのほうが良かったとか?」



 唖然とするヒトミ。



 「タンクって盾を装備した頑丈な人なんですけど。盾職ってヤツです。」



 「……。」



 軍服少女が画面を呼び出し、無言で検索する。



 ふぅとため息をつきしゃべりだす。



 「た、盾もっているし、頑丈だし?戦車って盾職の上位互換だよね?」


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