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製造者

病室を出た。博士がいた。僕の様子から状況を把握したであろう博士は、

「見せたいものがある。」

とだけ言って、僕を博士の仕事場へ連れて行った。

「覚えていないかい?君は少し前までここにいたんだよ。」

「覚えて……いません」

そういった僕の声は自分でもびっくりするくらい低く、冷たい声だった。

「ここが、君の作業スペースだった。」

そういってカーテンを開ける。目の前の光景が、信じられなかった。

何百、何千もの「君」が山積みになっていた。

「これはみんな君の失敗作なんだ。さっきみたいなことがあってすぐに連れてくるような場所ではないんだけれどね、一つだけ言いたいことがあるんだ。」

頭の中に、ここで作業をする僕の姿がはっきりと映った。失敗して他の人に励ましてもらう姿、博士から助言をもらう姿、そして、

君を作り上げたときの自分。

「ヴィロン、きみは自分で彼女を「作った」んだよ。今日検査をしたら、信じられないものがあったんだ。普通、部品が劣化したらすぐ見た目に現れるだろう?でも、彼女の体の中には一か月どころじゃない、もっと前に劣化したと思われる部品がいくつかあったんだ。でも、彼女の生活に影響はなかった。なぜだかわかるかい?」

一瞬の沈黙。

「多分、彼女は君に迷惑をかけたくなかったんだと思うよ。自分に不良箇所が見つかったら、きっと君が困るだろうって。」

僕は、何も言わず博士の仕事場を後にした。博士にはきっと、僕の涙と笑顔は見えていたんだろうな。


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