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生徒紹介(女子校舎)

 もうこの学園に来て1ヶ月が経つ。

この学園に来てからいろんな事があった。


 特に僕は女子の扱い方が分からない。

女子と言えば妻や昔のパーティの仲間ぐらいとしか話したことがなかったから。

そんな僕に学園長は女子のクラスの担任をやれと言った。

案の定、今僕は女子の扱い方に困っている。


 この世界の高校生たちは発育が良いらしい。

僕はこの世界に来る時、元の姿より2,3歳若く転生したらしい。

中学生ぐらいと言ったところか。

それでも僕らは元々童顔だった。

この世界では小学生ぐらいに見えるらしい。

ていうか今は来た時よりも若返っているらしい。

どういった仕組みか分からないが。

そんなこんなで周りの生徒である女子たちがとても大人に見えるのだ。


 クラスの女子たちは僕を男としてみていない。

元々、女子クラスは女性の担任が就くのが当たり前なのだが僕たちは慣例を破って異性のクラスの担任となった。

そのせいもあってか僕がいるのにも関わらず女子たちは勝手に着替えを始める。

初めはもちろん注意していたが生徒の1人が

「先生はあまり男って感じがしないんだよね。

男って言うよりも男の子って言う感じ。

弟と一緒にいるような。

まだ性に目覚めてないような。

大丈夫、ここは女子校舎なんだから私たちが言わなければ誰も分からないんだから」

一応、君たちより大分年上なんだが。

そう思い生徒たちが着替え始めると僕が自主的に出て行くようにしている。

やっぱり倫理的にはどう見てもアウトだから。

生徒たちも気を遣ってほしいものだ。


 突然だが僕には親友がいる。

僕たちをスカウトしてきた魔法使いの夫婦だ。

特に同性であるロアードは僕の相談相手でもある。

「お前も大変だよな。

女子のクラスの担任だなんて。

俺だって異性の生徒を指導なんてまっぴらごめんだよ。

(この世界では)俺たちは異性と話すこと自体あり得ないことなんだ。

だから異性は神聖な存在とも言える。

男子、女子限らずさ。

だから妻以外の異性と話すなんて俺には到底出来ないこと。

だからお前の苦労は本当、察するよ」

と彼は僕に同情してくれる。

僕も彼がいるから1ヶ月くじけずやってこれたところもある。

もちろん、僕の連れ合いでもあるフィーナも彼の妻であるチレアがいたからと僕と同じようなことを言っていた。


 今、僕は女子校舎で子供先生と呼ばれている。

もちろん、見た目が子供だからだ。

他のクラスの女子生徒たちからも僕は結構人気があるみたいだ。

いろんな所で絡まれたりしている。

もちろん、子供扱いされての話だ。

でもほとんどの生徒が僕をボーイッシュな女の子と勘違いしているようだった。

まぁ、この女子校舎には僕以外の男がいないからそう思うのも当然なのだが。


 もちろん、僕のクラスの生徒たちは事情を知っている。

なぜかそれがシークレット事項になっているが。

最近では男の娘化計画と称して僕に女の子の服を着させようとしてくる奴もいる。

そういう時は全力で逃げるのみ。

僕に追いつける生徒はいないのだから。


 そんなこんなでようやく1ヶ月。

本当に大変だった。

最後に僕のクラスの優秀な生徒の一部を紹介したいと思う。


 まずはテージー。

彼女はかなりの自信家。

僕が魔法を使えないことを良いことに何かと突っかかってくる生徒だ。

「あら、こんな簡単な魔法も使えませんの?」

と何かと僕を挑発してくる女の子だ。


 ヨミリア。

非常におとなしい女の子。

いつも何かしらの本を読んでいる。

かなりの勉強家で成績も学園一。

ただし、実技が点でダメ。

非常に臆病で体術の授業では思いっきしのドベ(最下位)でもある。

実は彼女は基本は出来ているのに本番がダメなタイプ。

素質は有るのに本当にもったいない。


 レンジア

本当に残念な娘。

いわゆるドジっ娘でもある。

だけどかなりの八方美人。

誰とでも仲良くなれる非常に良い娘でもある。

世話好きで教えたがり。

そしてかなりの努力家でもある。

自分には才能がないからと言って人の二、三倍は陰で努力している娘だ。


 スケア

彼女はヨミリアと違うタイプの体術の出来ない娘。

体術でヨミリアとダントツのドベを争っている娘だ。

この2人には僕も指導に本当に困っている。

放課後、個人的に補習をしている生徒でもある。

彼女の問題は怖がりだと言うこと。

それも極度の。

その怖がりをどうやって治そうか思案のしどころだ。


 シュヴェア

彼女はかなりの武器マニア。

僕も長年生きているが僕ですら知らない武器をいつも学校に持ってきている。

そして放課(休み時間)はその武器の手入れで時間を潰している。

そして彼女は僕のある特殊能力をとても気に入っている。

そして僕につきまとうストーカーでもある。

本人に自覚はないが。


 この5人が僕が特に気になる生徒だ。

もちろん、他の生徒もちゃんと気にしている。

また機会があれば他の生徒も紹介したいと思う。


 所でこの5人がなぜ気になるのかというともちろん理由がある。

この5人は特に僕を男としてみていないからだ。

それもかなり酷い。

僕は女子じゃないと何度も注意しても全く理解しようとしていない。

それどころか「そんな些細なことどうでもいいじゃないですか」と口を揃えて言う。

もう少し僕を男としてみて欲しいと思う今日この頃です。


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