表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
朗読台本「手紙」  作者: 赤点人間
1/2

僕から君へ

どうも赤点です


今回は朗読の台本を書かせていただきました

一応男性用ですが、一人称を変えれば女性でも読める台本のはずです





-----本編-----


「おはよう」君が初めて僕に言ってくれた言葉


僕がその一言にどれだけ救われたのかを、君は知らないだろう。


教室の隅で、死んだような毎日を過ごす僕に、君が初めて声を掛けてくれたんだ。


だけど僕は俯いて、ぼそぼそと何を言ってるのか分からない声で、なんて言ったのかを覚えているかな?


五月蝿い、あっちに行け!だったよね?


本当にゴメンなさい、でも、言い訳ぐらいさせてくれ。


あの頃の僕は、傷つくのが・・・傷つけるのが怖かったんだ。


だって、君はクラスの人気者、だけど僕はクラスに居るのか居ないのか分からない、空気くんだったんだぜ?


いきなり君から声を掛けられたモノだから、少し怖くて、あんなことを言ってしまったのさ。


だけど、君から話しかけられた日の下校中、スキップしながら帰ったのは、ここだけの秘密にしていてくれないか?・・・


「ありがとう」君が僕にくれた最高の宝物


この言葉を君から貰ったのは、君の誕生日だったね。


少しずつ僕たちは話す機会も増えてきて、僕がクラスの空気くんから卒業した頃。


君から誕生日会に招待されたんだよね?


正直あの時は、どうしたものかと困ったよ。


だって僕は、大してお金を持ってなかったし。


何よりも君の好きな音楽も、服も、アクセサリーもなにも知らなかったんだから。


悩んだ末。結局僕は、バラの花を1輪買って持っていったんだよね。


たった1輪のバラの花を受け取ってくれた時、

君は僕が今まで見たこと無い様な素敵な笑顔でありがとう、と言ってくれたんだよ。


その顔を見た時、僕は凄く嬉しかった。

お陰で誕生日ケーキを喉に詰まらせて大騒ぎしたのは、皆知ってるね


「ごめんなさい」僕が君に言えなかった言葉


短い時間だったけど、君と一緒に過ごせて本当に良かった。


君は知らかっただろうけど、僕は重い病気にかかっていて、皆と一緒に卒業できないと最初から分かっていたんだ。


だけどね、皆と、君と一緒に過ごした時間は、胸を張って僕は生きていたんだと言える。


最後の最後まで、打ち明けられないで、ごめんなさい。


「さようなら」僕から君への最後の言葉


星の数程ある君との思い出を抱いて、僕は旅立ちます、お願いだから、泣かないで下さい。


君の素晴らしい人生は、未だ始まったばかりじゃないか。


これからの人生に、幸多きことを願って。


さようなら、僕から君へ


修正として、「僕」がどうして死んでしまったのかを入れました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 切なくも『僕』の優しさが詰まっている手紙の内容に泣かずにはいられませんでした… [一言] 音声配信アプリにて朗読させて頂いてもよろしいでしょうか?
[良い点] 描写が綺麗で、すっと入ってくる感じがする。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ