僕から君へ
どうも赤点です
今回は朗読の台本を書かせていただきました
一応男性用ですが、一人称を変えれば女性でも読める台本のはずです
-----本編-----
「おはよう」君が初めて僕に言ってくれた言葉
僕がその一言にどれだけ救われたのかを、君は知らないだろう。
教室の隅で、死んだような毎日を過ごす僕に、君が初めて声を掛けてくれたんだ。
だけど僕は俯いて、ぼそぼそと何を言ってるのか分からない声で、なんて言ったのかを覚えているかな?
五月蝿い、あっちに行け!だったよね?
本当にゴメンなさい、でも、言い訳ぐらいさせてくれ。
あの頃の僕は、傷つくのが・・・傷つけるのが怖かったんだ。
だって、君はクラスの人気者、だけど僕はクラスに居るのか居ないのか分からない、空気くんだったんだぜ?
いきなり君から声を掛けられたモノだから、少し怖くて、あんなことを言ってしまったのさ。
だけど、君から話しかけられた日の下校中、スキップしながら帰ったのは、ここだけの秘密にしていてくれないか?・・・
「ありがとう」君が僕にくれた最高の宝物
この言葉を君から貰ったのは、君の誕生日だったね。
少しずつ僕たちは話す機会も増えてきて、僕がクラスの空気くんから卒業した頃。
君から誕生日会に招待されたんだよね?
正直あの時は、どうしたものかと困ったよ。
だって僕は、大してお金を持ってなかったし。
何よりも君の好きな音楽も、服も、アクセサリーもなにも知らなかったんだから。
悩んだ末。結局僕は、バラの花を1輪買って持っていったんだよね。
たった1輪のバラの花を受け取ってくれた時、
君は僕が今まで見たこと無い様な素敵な笑顔でありがとう、と言ってくれたんだよ。
その顔を見た時、僕は凄く嬉しかった。
お陰で誕生日ケーキを喉に詰まらせて大騒ぎしたのは、皆知ってるね
「ごめんなさい」僕が君に言えなかった言葉
短い時間だったけど、君と一緒に過ごせて本当に良かった。
君は知らかっただろうけど、僕は重い病気にかかっていて、皆と一緒に卒業できないと最初から分かっていたんだ。
だけどね、皆と、君と一緒に過ごした時間は、胸を張って僕は生きていたんだと言える。
最後の最後まで、打ち明けられないで、ごめんなさい。
「さようなら」僕から君への最後の言葉
星の数程ある君との思い出を抱いて、僕は旅立ちます、お願いだから、泣かないで下さい。
君の素晴らしい人生は、未だ始まったばかりじゃないか。
これからの人生に、幸多きことを願って。
さようなら、僕から君へ
修正として、「僕」がどうして死んでしまったのかを入れました。