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目指せ表彰台!

「わーいなのじゃ、運動会なのじゃ!」


 新たな催しのお知らせに、ウルリカ様は引っくり返って大喜び。色々と丸見えになっているが、そんなことは気にしない。

 そんなウルリカ様に負けず劣らず、ナターシャとシャルルも喜びの声をあげる。


「待ってました運動会、楽しみにしていました!」


「うおおっ、ついにきたぞ筋肉の祭典!」


「うむ、ところで運動会とはなんじゃ?」


「「えっ!?」」


 なんとウルリカ様、運動会のことを知らずに喜んでいたらしい。知らない催しに対して、何故あんなにも喜べるのやら。


「誰か教えて欲しいのじゃ──」


「運動会とはロームルス学園の全生徒で身体能力を競う大会です! 広い校庭を舞台に様々な競技を行うのです!」


「各競技の結果を集計し最も活躍した生徒を一位から三位まで表彰するのだ!」


「なんと二日間にも渡って行われるのですよ! 目玉競技の剣術合戦は大盛りあがり間違いなしです!」


「ちなみに運動会の期間中は魔法使用を禁止される! すなわち日頃の鍛錬のみが試される筋肉の祭典なのだ!」


「──な、なるほどなのじゃ」


 息継ぎ一切なし、矢継ぎ早とはまさにこのこと。ナターシャとシャルルの熱量は凄まじく、ウルリカ様をも圧倒するほどだ。


「とにかく楽しそうなのじゃ! それでエリザベス先生、特別授業とは何をするのじゃ?」


「もちろん運動会に向けて、競技の特訓を行うのだ!」


「でもお姉様、運動会への参加は基本的に自由でしたわよね? 授業時間を使ってまで練習するなんて、あまり聞いたことありませんわよ?」


「甘いぞシャルロット!」


「ひっ!?」


「運動会とは戦なのだ、そして戦には勝たなければならない! 私は下級クラスの先生として、必ず下級クラスを勝利に導く! 目標はそう……表彰台を下級クラスで独占するのだ!」


 エリザベスの掲げた目標、それはオリヴィアを含めても六人しかいない下級クラスで、表彰台の一位から三位を独占するというものだった。

 無謀にも聞こえる目標を掲げられ、オリヴィア、シャルロット、ベッポの三人は不安そう。運動音痴のヘンリーなど、見たこともないほど顔を歪ませ不安を露にしている。

 そんな生徒達の様子に気づくと、エリザベスはドンッと胸を叩いてみせる。


「そう不安そうな顔をするな、全て私に任せておけ! 何しろ私は在学中、二年連続で一位の表彰台に立っているからな!」


 脳筋を全開にしたエリザベスは止められない。そしてウルリカ様、ナターシャ、シャルルの勢いも止められない。


「必ず勝つぞ、目指せ表彰台独占!」


「独占なのじゃ!」


「「独占だ!!」」


 果たして下級クラスは見事、表彰台を独占出来るのであろうか。

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