底辺作家ですが、投稿したエピソードを「編集」することに若干の罪悪感がある件
こんにちは、僕は書き手初心者、そしていわゆる「底辺作家」。それは今から2か月とちょっと前のこと。ずっと読み専(といってWeb小説を読んだことはなかったけれど)だった僕は、ふと思い立って「物語」というものを書いてみることにしました。そして出来上がったものをここ「なろう」で投稿しています。
それからは、他の書き手の方々の面白い作品も読ませていただき、今では読み書き両方から「なろう」を楽しんでおります。
作品のアクセス解析を見て、自分が書いた物語が意外と読まれていることに驚きました。といって、一日100PVですごいと思う初心者基準。もちろんブックマーク100件なんて夢のまた夢の話。いや、別に「上」を目指そうなんて意識の高いことは思ってはいません。
自分も他の方々の作品を楽しませていただいていて、感想も真面目に書きますが(そのためにメモを取りながら読んだりする)、「面白いな」と思った作品のほとんどはブックマーク100件以下でしたしね。なんなら評価ゼロだったりする。面白いのに。
(僕の感想を受け取った書き手の方々、もしお読みになっていて、気に障ったらすいません。でも、本当に面白かったです。面白いから感想を書きたくなりました。ご自分の知識や経験を物語に落とし込んで、さらに設定を練るために時間と手間がかかっているのが見て取れて。どこからそんな発想が出るんだ、という物語の数々。Sugoi)
何を言いたいかというと、読んでくれる方が一人でもいらっしゃれば、僕はもう嬉しいのです。
物語を書くというのは、楽しいものですね。なんてったって、小説を読んでいたり、映画やアニメを見ているときに感じる、「こうだったらいいのにな」、「こんな結末になればいいのに」、ということがない。自分で舞台を決めて、登場人物や物語のテーマを練って、思い通りに話を進めることができる。まあ、もちろん難しくもありますが、楽しいが上回る。
そして幸運にも、それを読んでくれる人がいる。「嬉しい」、とそう思います。
嬉しいのですが、しかし、
投稿を始めて2か月。僕に罪悪感のようなものを与え続ける悪魔の機能があるのです。
小説の「編集機能」、こいつです。
「なろう」にログインして「投稿済み小説」をクリックすると、過去に投稿した物語の管理ページに飛ばされます。そこにある「編集」機能から、すでに投稿したエピソードを「全て」書き直すことができるのです。「全て」です。
誤字や脱字を修正するだけでなく、過去のエピソードに遡って新たな設定を加えたり、後になって意図的に伏線を敷いたり、物語の流れを書き換えたり、矛盾した物語の整合性の辻褄合わせたり、など。そんなことまでできてしまうのです。
書く側にとって、それは「救い」とさえ思えます。でも熱心な読者(幸い、僕にそんな人はいませんが)からは、「そんなことをされちゃあたまったもんじゃないよ」って感じかもしれません。特に物語が長くなってくると。
僕も書き手初心者とはいえ、物語のテーマ(要は何を書きたいか、伝えたいか)、そして結末は決めたうえで投稿を開始します。テーマや結末は決めているのですが、それでも結末に至るまでのエピソードの中で、話をアップロードした後になってから「ここは変に書いてしまったな」、とか、「ここは簡単に書きすぎてしまった」とか、後悔をするものです。
そしてここには便利な「編集機能」がある。使わないわけがありません。なんてったって、この機能を使うことで、過去のエピソードを書き換えることができるのですから。そういうわけで、僕は「かなり」頻繫に、この機能のお世話になっています。いや、話の流れを変えるほど大幅な書き換えはしませんが。表現を変えたり、ちょっと付け足したり。でもそんなことを繰り返しているうちに、最初にアップロードされた時点とは印象の違う物語になっているでしょう。
少し、罪悪感のようなものを感じます。
何に対して?もちろん物語を練った過去の自分に対して、というのもありますが、やっぱりこれまでの物語を読んでくれた数少ない方々に対して、というのが一番です。特に、僕の拙い物語にブックマークまでしてくれる奇特な人たち。
すでに誰かに読まれた物語の一部を、自分の都合で上書きしたり、なかったことにできてしまう。「いつからアップロードされたエピソードが現実だと錯覚していた……?」、という感じ。そうです愛染です。鏡花水月。
「いや底辺作家の物語なんて誰も気にしないんだから、気にせずさっさと書き換えろよ」、「読み手からすれば小さな変化だし、自意識過剰だろう」、「いっそ一から書き直せば」と思う方がほとんどでしょう。その通りです。でもきっと、底辺とか勝ち組とか関係なく、書き手の方には僕と同じような思いを持った方がおられるのではないか。
一度投稿を始めた物語は、潰すことなくそのまま終わりまで書きたい。理想を言えば、編集もせず、最後まで「まっすぐ、ゴー(まなびストレート)」なのですが、でもやっぱり、僕は「編集」してしまう。それもかなり頻繫に(二回目になりますが、大幅に変えることはありません。マイナーチェンジです。マイナーチェンジ。Ver.1.2です)。
だって、編集後の物語の方が面白いはずだから。
「編集前の話をわざわざ読んでくれた人、見つけてくれてありがとう。嬉しいです。でもごめん。やっぱりちょっと変えるわ」、そう思いながら、今日も僕はアップロードした話を編集します。きっとこのエッセイ風の駄文も、1時間後とかには書き換えているに違いないのでした。おわり。
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※追記
やっぱり何度も編集してしまいました。へへ。
※追記2
そういえば、投稿作品の「感想欄」にも編集機能が欲しいですね。自分が他の方々に書いた感想も書き直したくなるので……でもなぜか「削除」しかできないんですよね。いや推敲してから感想欄にのせろよって話なんですが……
※追記3
経験豊富な方々に、アドバイスをいただきました。「あらすじ、あとがき、活動報告」の欄で改稿した場合は報告をする、というものです。または最初から「改稿を絶対にしない」と決めておく。なるほど。参考になります。
最終更新:2019.6.25