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雨音の旋律  作者: rit.
6/8

♭1


これは、今からちょっと前の話。


神原心珀、14歳。


私の彼氏は不登校(本当は保健室登校)、マスク依存、精神不安定。だけど優しくて、ピアノが得意で割とイケメンで頭がいい。


「優雨の家ってピアノあるんだよね?どんなの?」


「ペトロフのグランドピアノ、白いやつ…あと、KAWAIのアップライト…猫脚でデザインが良い。あとは、ピアノじゃないけど、エラールのハープとか。」


予想以上。いや、凄いよ本当。


「ハープも弾くの?」


「いや、俺は流石に弾けないよ…。母さんが弾いてたやつなんだ。」


「ふーん…。」


「何?」


「いや、ペトロフの白ピアノなんて可愛いなーと思って。」


「かっ、母さんの趣味!」


「それ弾いてるところふつうに見たいんだけどw」


「っ…。良いけど…。」


という訳で後日、優雨の家に遊びに行った。


お父さんは、遅くまで仕事で帰らないらしい。

いつもそんな時間まで1人なんだろうか…。


「おお〜、凄いね!」


ペトロフの例のグランドピアノを真ん中に、左の壁に猫脚のアップライト、右端にハープ、それから、別の部屋に電子ピアノもあった。


個人的には、アップライトの上に乗ってるグランドピアノ型のオルゴールもかわいいと思う。


「何弾けばいい?」


ペトロフに腰掛けながら、優雨は言った。


「んー、ショパンとか?」


とてきとうに返すと、


「ざっくりしすぎ」


と笑って、弾き始めた。


ショパン…の


「別れの曲?」


「そう。」


流れるように、柔らかい旋律。


「ゆうのピアノ…凄く好き。」


「え?」


「何でもない!」


〜♪


優雨の指…。


細くて長い、とても綺麗。


肌も、男子なのに白いからより一層綺麗に見える。


なんて思いながら、鍵盤を見つめていると、演奏の途中で音が止まった。


さっきまで滑らかに鍵盤を滑っていた優雨の手は…


…震えていた。


分かってる。知ってるよ。


その理由。


「交代。次は心珀の番。」


そう言って、手を握りしめている優雨。


「分かった。じゃあ私もショパンにしよーっと!」


私も、気丈に振る舞った。


本当はもっと、優雨の事心配して、色々してあげたかったけど…


そんなに簡単にはいかない。


人の家の事情にズカズカ乗り込むわけにもいかない。


だからせめてもの振る舞いだった。


優雨が…明るくなれるように。


そう願って、ペトロフの白いグランドピアノに腰掛け、弾き始めた。


たまたま、アップライトの譜面台に置かれていた、『ノクターン』を。

ハープが出てきましたが、私はハープは見たことも弾いたこともありません。

アンパンマンの『うきぐも城のひみつ』という映画でハープが出てきて、いつか機会があれば弾いてみたいなと思っています!

ノクターンですが、私が好きなのはノクターン2番です!今回もそのつもりで書きましたが、ご想像にお任せします(^^)


ペトロフのピアノが気になる方は、ペトロフの白ピアノ、で画像検索すればピアノ出てくると思います!

私もこんなピアノで弾いてみたいっ!

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