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サマータイム・ワンダラー  作者: 名無きの月
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光の先


───────ここは………何処………?


───────私、死んじゃったんだよね……?


───────あの人を、愛する人を残して………。


何度も何度も、目を開いてみようとしたけれど、瞼は凍てついた様に固く閉ざされて開けない。


──…………ああ、やっぱり……そうなんだ。


手を握り締めても感触は無く、どんなに顎の辺りに力を入れても口も開けなかった。

何処までも冷たい、真っ暗闇。


どうして、私は死んでしまったのにここに居るんだろう。

意識があるんだろう。


もしかすると、私より先に亡くなった人達もこの場所に居たりするのかな?


ふと、真っ暗闇のこの場所に微かに光が差してきたのが固く閉ざされた瞼越しに感じた。


(光……?)


その光は段々と強さを増していった。

光が強くなっていくと、凍てついた瞼が溶かされていくように段々、開けられるようになって、私は自分の心臓の鼓動を感じた。


凍てついた様な瞼が完全に開かれると、燦然とした光に私は眼が眩んだ。


その輝きに思わず瞼を閉ざした。


もう一度、ゆっくりと目を開くと、最初に私の眼に映ったのは私の顔をまじまじと見つめる黒猫だった。




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