砂漠攻略 終
「『砂よ我が意にのままに動き、敵を捕らえよ “デザートハンド”』」
スライムの詠唱が終わると同時に、シュノロスを手の形をした砂が覆いだし、捕まえた。
砂の手により動きを封じられたシュノロスに対し、スライムはとどめの詠唱に入る
「『我が神に祈りて炎を灯す
灯りし炎は形を変えて相手を貫き燃やし尽くす
ホーリーフレイムランス』!」
白炎の槍が合計で10本
シュノロスの周りには、白炎の槍の影響でか陽炎がたち始める。
「いけ。」
拘束により動けないシュノロスに対し、躊躇無しに降り注いだ
数秒後に残ったのは、シュノロスが居た証拠か蒼色の鱗が数枚、爪や牙が残されていた
アイテムドロップするのにも驚きだが、剥ぎ取りもなくこういう風に落ちるのか
「終わったよ、マスター
次からは無茶しないでよね。次はマスターごとあてるからね」
シュノロスを見る感じじゃ塵すら残らないんだな…
「あ、あいさー!」
【テレ○テテレ○テテー】
麻利央ォォォォオオオオオ!!!!
なんだこの世界は!
「おめでとう、○○くん。
いや、今はユキと名乗っているんだっけ?」
スライムの肉体で、スライムの声なのだが、話しているのは別の誰か。明らかに違っていた。
「誰だ、あんた」
「あんたとはひどい言われようだな
君たちをこの世界に転生させた、張本人だといったら分かるかな?」
創造主か…
なにこいつ、クエストクリアする度にでてくるのか?というより、何しに来たんだよ
「クエストのクリア報酬だ
好きな方を選んで良いよ、一つ目は記憶。二つ目はこの世界の知識とある程度の生活用具。どっちがいいかな?」
「スライムが二つ目、俺が記憶だ。
今すぐよこせ」
創造主は驚いた表情を作るが、直ぐ様、元のにやけた表情に戻った。
「いいだろう、しかし今回限りの大特価だ」
そういい、俺の頭を掴む。
激しい痛みと共に、鈍器で殴られた衝撃が襲った