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密会
「どうだ、順調か?」
相手が挨拶も抜きに聞いてきた。
「ええ、順調ですよ。最近、ひんぱんに体調を崩すようになりましたから」
「そりゃいいこった」
男は満足げに新しい煙草に火を点けた。
都心の薄汚れたバーは、今夜も怪しげな客であふれていた。長居したくなるような場所ではない。そのため拓海は、すぐに本題に入っていった。
一通り報告を終えると、拓海は苦々しい気持ちを飲み込んで、現金の入った封筒を男に差し出した。
「ふっ。いつも悪いな」
男はにやけ顔で悪びれもせずに封筒を受け取る。
「じゃあ、ぼくはこれで」
「おい、待てよ。ビールもまだ残ってんだろ。もう少しゆっくりしていけよ」
男は少し酔いの回った目で言った。
拓海は、大きなため息をつく。
「いつも言ってるでしょ? あまり遅くなると怪しまれるって」
「ああ、そうだったな。わかったよ。なら、さっさと愛妻のもとに帰りやがれ」
拓海が皮肉を無視して立ち上がると、男は含み笑いを浮かべて言った。
「そんじゃ、来月もよろしくな」
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