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【猟奇的サイコスリラー】イミテーション  作者: てっぺーさま
第二章 見え始めた悪意

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23/60

盗撮2

【悪魔も聖書を引用できる——】


衝撃のラスト!

あなたはきっと騙される!!

「あっ、あっ、あっ、あぁん……」

 ヘッドホン越しに、甘い喘ぎ声が聞こえてくる。

 屋敷の一室で、沢尻はワインを片手にノートパソコンに映る映像を堪能していた。

「いやぁ、そんなとこ舐めないで」

 淫らな言葉が鼓膜を刺激する。ワインが進む。沢尻は空になったグラスにワインを注ぎ足す。

「拓海さん、今度はわたしが上に乗る」

 画面の中で、麗子が拓海の腰にまたがっていく。

 彼と一つになったとたん、麗子は美しい黒髪を振り乱しながら、(なまめ)かしく腰を前後に振り始めた。彼女がいちばん好む体位だ。自ら当たり具合を調節できる上、主導権を握ることもできる。普段は控えめな彼女だが、ベッドの上ではとたんに大胆になる。彼女の腰の動きに、拓海が悶える様子が映像越しにも伝わってくる。彼女は腰を動かしながらも右手で自分の陰部をこすり、顔を天井に向けて恍惚の表情を浮かべている。形の整った乳房が、上下左右に弾むように揺れる。見ていて小気味いい。さらにヘッドホンから流れる嬌声が、沢尻の股間をじわじわと熱くさせていく。


 寝室には、小型カメラが四つ仕掛けてあった。どれも容易には見つけられない場所だ。新しい高性能モデルが出るたびに交換していたため、隠し撮り映像のクオリティーは日々向上していた。

 雇い主を盗撮していることに、沢尻が罪悪感を覚えることはなかった。相手側にとっては裏切り行為に映るだろうが、不倫と同じで、気づかれなければ誰も不快な思いはしない。要は、()()()()()()()()()()

 拓海と出会う前の麗子は、ほぼ毎晩のように自慰行為をしていた。それを鑑賞するのが沢尻の日課だった。夜な夜な、麗子は大胆に足を開き、ウーマナイザー(吸引バイブ)を陰部に当てて官能にふける。沢尻はいつのころからか、行為の所要時間までも記録するようになり、彼女がオーガズムに達するまでの平均時間は七分だと把握していた。

 麗子が男を連れ込んだ夜は、今夜のようにセックスまで鑑賞できた。そんなときは、男と入れ替わりたいという強烈な衝動に駆られることもあったが、沢尻はプロを自認していたから、衝動を抑え込み、自分の立場をわきまえることを優先させた。

「——拓海さん、今度は後ろから突いて!」

 麗子が四つん這いになり、拓海に向かって大きな尻を突き上げる。腰のくびれが際立ち、美しくも淫靡(いんび)な曲線が浮かび上がる。拓海が彼女の腰をつかみ、後ろから自分のものを押し込んでいく。麗子が目を閉じ、官能的な笑みを浮かべる。拓海は彼女の大きな尻を左右に押し広げると、リズミカルに腰を打ちつけていった。とたんに、ひときわ高い嬌声が響き渡り、麗子は両手でシーツをつかみ、顔をベッドに深くうずめる。

「ああ、ダメ……。ああ、ダメ……。ああ、気持ぢいい……」

 麗子の口から漏れる声の質が変わっていた。あの体勢だと、奥の敏感な部分に男性器の先端が絶妙に当たるのだろう。

 やがて、麗子がひときわ高い声を上げて懇願する。

「ああ、拓海さん、お尻を叩いて! 強く、強く、強く叩いて!」

 拓海が要望に応じて麗子の尻を叩く。

 皮膚が弾ける小気味良い音が、ヘッドホン越しに鮮明に聞こえてくる。

「もっと強く! もっと強く!」

 沢尻は見ていて歯がゆさを覚えた。自分ならもっとうまく、彼女の要求を満たせると思ったからだ。

 もし自分があの場にいたなら、彼女の尻が赤黒く腫れ上がるまで容赦無くスパンキング(尻叩き)し、本気の悲鳴を上げるまで追い込むだろう。それから背後から彼女の首を締め、まっ赤に充血した彼女の目から涙があふれ出したところで、今度は口の中に指を突っ込む。きっと彼女はむせび返りながらも、沢尻の指を男性器と見立て、涎を垂らしながら夢中で舐め回すに違いない。

 いつの間にか、沢尻の両手は想像上の麗子の首を締めるように前に突き出ていた。

「……あの美しくて細い首を、両手で力強く握りつぶしてみたい」

 下半身が熱を帯び、疼き始めていた。だが今は、生の映像を目に焼きつけることに集中した。射精はいつでもできる。自分の欲望を解放させるのは、彼らの行為が終わってからでいい。録画した映像をあとで再生し、自分がもっとも興奮するシーンで絶頂を迎えればいいのだ。

 沢尻は、画面の中の麗子をじっと見つめた。

「ああ、麗子お嬢様。今日もお綺麗ですよ」

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