俺たちの戦いはこれからだ!
「ということだ柴咲さん」
手をワキワキとさせて柴咲さんに迫る。
柴咲さんは咄嗟に逃げようとするが、白鳥さんが羽交い絞めにして阻止する。
この構図は結構興奮するな。
「ちょ、静香ちゃん! 洒落にならないよ!?」
「洒落のつもりはありません。詩緒ちゃん、覚悟を決めましょう」
「覚悟なんて……、イヤ! わ、わかった、わかったから、せめてシャワーを浴びさせて!」
「……ふむ、俺としては問題ないが、やはり女性は気にするか」
俺は手を下ろし、タンスからトランクスを取り出す。
「男物の下着しかないが、穿くか?」
「穿きません!」
特別週のような反応をされてしまった。
「……あの、心の準備をしたいんで、先にシャワー浴びてもらえますか?」
「……いいだろう」
一緒に入るかと提案しようと思ったが、ウチの風呂場は狭いため、入れても二人が限界だ。
そうすると不公平が発生するため、一人ずつが無難だろう。
まあ、柴咲さん達が一緒に入る分には問題ないが(むしろ興奮するが)。
シャワーを浴びながら、これからのことについて妄想する。
まさか初めてが3〇になるとは思わなかったが、俺は人一倍に元気な自信があるため大丈夫だろう。
ナニがあってもいいように、体の隅々まで念入りに洗う。
当然、下半身は既にスタンバイ状態だ。
体を拭き、トランクスを装着するも、誤魔化しきれないほど主張をしている。
二人の目に晒すことになるが、どんな反応をするか今から楽しみだ。
洗面所のドアを開け、堂々と部屋に戻る。
……しかし、二人の姿はなかった。
(これは……、逃げられたな)
俺も息子もションボリだ。
スマホを確認すると、白鳥さんからメッセージが入っていた。
『すみません、詩緒ちゃんがどうしても今日は嫌だと言うので、私も一緒に帰らせていただきます。後日改めて機会を作りますので、今日のところはこれでお許しください』
メッセージのあとには、白鳥さんの胸の谷間の画像が貼られていた。
(白鳥さんは気遣いのできる良い女性だな)
俺と息子は、少しだけ元気を取り戻した。
◇
あれから1年が経った。
俺達は時折揉めることはあるものの、良好な関係を続けている。
念願の初体験も素晴らしいものであった。
忍者修行は過酷だったが、その分成長の達成感も強い。
俺は今、人生の絶頂期にいると言ってもいいだろう。
「いよいよですね」
「ああ」
俺達は今、白鳥さんの故郷に向かっている。
理由は勿論、忍者になるためだ。
俺達の戦いは、これからだ!
これにて、シリーズ完結になります!
今でお付き合いいただきありがとうございました!
今後についてですが、少し落ち着いてから番外編を書きたいと思っています。
忍者の里編ってヤツですね。
予定は未定ですが、皆様が忘れないうちに投稿したいと思っています。
シリーズモノなのでポイントはバラバラに散ってますが、宜しければご評価お願いします!




