俺は柴咲さんを諦めない⑲
「男には、決して人に言えないような性癖が一つや二つはあるものだ。現実にそれを実行するのはほぼ不可能なため、エロ本やエロ動画、妄想で我慢をしている」
「……そ、それは、私達にも言えないような内容なんですか?」
「できれば、言いたくはないな。百年の恋も冷めるという言葉があるし、二人が俺を軽蔑するかもしれない」
「そんなことは、ないと思いますけど……」
残念ながら、そんなことはあると思われる。
例えば俺が〇カトロ趣味だったり、幼児プレイが好きだったりしたら、二人はドン引きするだろう。
もちろん俺にそんな趣味はないが、潜在的にそういった趣味を持っている男はいくらでもいる。
でなければ、エロコンテンツにアレほど多彩なジャンルがあるワケがない。
「白鳥さんにだって、人には言えない願望があるんじゃないか?」
「それは……、あ、その、あります、ね……」
そう言って白鳥さんは、顔を真っ赤にして俯いてしまう。
一体何を想像したのか非常に気になるが、追及すると墓穴を掘ることになるのでやめておく。
チラリと柴咲さんを見てみる。
「わ、私はありませんよ!」
嘘だ。恐らくある。
多分ニオイ関連だろう。
「話は脱線したが、柴咲さんはこの関係を認めてくれるということでFAかな?」
「FAってなんですか」
「ファイナルアンサーだ」
「……わかりましたよ! 認めます! 私はアナタのことも静香ちゃんのことも好きだし、離れたくありません!」
「詩緒ちゃん!」
感極まった白鳥さんが、今度は正面から柴咲さんを抱きしめる。
柴咲さんの顔が、白鳥さんの豊満なおっぱいに埋められており、大変エロイ。
できれば交代して欲しいものだ。
「静香ちゃん!? ちょ、苦しい!」
「ほう、ならば交代しようじゃないか」
「ダメですよ主様、今は私が詩緒ちゃんを堪能するんですから」
堪能しているのはむしろ柴咲さんの方だと思うのだが、言うまい。
この状況、俺は俺で柴咲さんを堪能するのもありかもしれない。
体勢的に一番良さそうのは、こう後ろからガシッとおっぱいを鷲掴みすることだろう。
恐らくだが、男も女も好きな揉み方の一つだ。
しかし、一つ問題なのはあまり楽しめないことである。
先程柴咲さんを抱きしめた際に感じたのだが、残念なことにおっぱいの感触がしないのだ。
柴咲さんは現在ブラウス姿なので、上着が分厚いからという問題ではない。
問題なのはその中身、つまりブラジャーだ。
おっぱいが小さい人のブラは、硬いのである。




