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ステータス回だぜ!

「ハッハハッハハッハッ」


犬?

耳の近くで犬の鳴き声が聞こえる。

あまりいい目覚めではないな、此処がスラムの暗い路地裏でない事を祈りつつ俺は目を開けた。


青空、、。


並木道?

漫画やアニメで良く見る土と石ころで出来た道。

馬車でも通っていたら、もうそれで確定だな。

正直俺は28になっても、オタク未満のアニメ好き、漫画は元より、ラノベも大好物。

給料で自由になる金は殆どそれ関連に投資していた。


そのせいで俺はあそこで冷静を保ち神にあんな無謀な賭けを提案出来た。


犬を自分に寄せて頭と頬をワシワシする。

野良にしては人懐っこく、クンクンと可愛い声を出している。


「はは、可愛いのうお前」

「ハハハハッハッッハッハハ」


連れて行きたいものだがまだ自分が何者かも分からない状態で犬を飼うなんてのは、無責任にも程があると言うものだろう。


「放っておけば、何処かに行くかお前?」

「く〜ん?」

「はっは、今の俺にお前を飼う余裕は無いよ、何処かにお行き」

「く〜ん?」


まあ、わかっていないんだろうけど、犬は俺の周りをスタスタと歩いて木の下に丸っこくぬ転んだ。


「お好きにどうぞ」


俺は立ち上がり、服とズボンに付いた砂と木っ葉を払うと自分の掌を見る。


砂の付いた知らない手、この手が俺のこれからの人生で世話になる手。

砂を払って顔を触ってみる。

鏡が手元に無いのが歯痒い、自分の容姿が気になるのは、人が人である性というやつだろうか?


少し出てきていた腹も引っ込んでいた。

着ていた服をたくし上げ、腹筋を割ってみる。

覗き込んだら六つ以上に割れていた。


「おお、夢のシックスパック」


力こぶを作る、張りのあると言うのだろうか、実戦で使う筋肉というのだろうか、不思議な感覚、力強さを感じた。


身長は分からないが、感覚的に見える位置が高いので以前よりは高いのだろう、以前は166位だったから違和感がある。

慣れるまで少し大変かもな。


辺りに人が居ないのを確認して少しその場で跳んでみた。


「うおっ」


高い、少し力を入れただけなのに、1メートル位地面と離れたぞ。

怖かったので、着地する時に腰を屈めてしまう位だ。

よし、次はシャドーだ。


「ジャブ!」


ズオッっという音が左耳に届く。


・・・・・・今だって力なんて全然入れてないのに。


右ストレートなんて繰り出したら、衝撃で木の表面が抉れるかもな。


「はは、こりゃ、身長に慣れるなんてレベルの話じゃないぞ、ヤバイヤバイヤバイ。

下手したら人を殺すぞ、何気に繰り出したデコピンでバーンって。」


でもさっき犬ころに触った時は普通に力の調節ができてたよな。


うむ、、、うむ。


戦闘モードと生活モードで切り替えが自動的に行われるんだろか?


まぁ、違うだろうな、慣れだろ慣れ。


楽観主義万歳だな。


さて、ここからが本番だな


「ステータス」


俺がそう言うと丁度いい角度にモワッと淡い光を発光したディスプレイが出現した。


名前: アズサ・スメラギ

年齢: 17

性別: 男

種族: 人間デザイナーズ・オーダーメイド

出身: ヒガシノダイチ


職業: 冒険者(稀代のイカサマ師)

職種: 戦士 (魔導剣士)


レベル: 1

称号:(神を欺く者)

加護: 無し

生命力: 1785

魔法力: 680


攻撃:160

防御:80

賢さ:120

敏捷:80

器用:100


スキル

身体強化

身体硬化

剣技 中級 →アーツリスト

魔法 中級 →魔法リスト


固有スキル


運命改変

見えざる第三の手

空間制御 初級 →リスト

鑑定

言語、識字共通化


「はは」


ディスプレイを操作しながら笑ってしまう。

神にはバレていたのだ、俺のイカサマ、イカサマと言うには何ともおこがましい俺の以前の世界での能力。


念動力

いわゆるサイコキネシス。

神との賭けで俺は超能力を使って出目を操作した。


神にサイコロを渡された際の一世一代の大博打。

とはいえ、何で神はそれを許して俺の希望を通したのか?

今となっては確認する術は無いが、第三の手ってこれ念動力だよな、発動効果は、、。

何だこれ、うける。


ステータスは普通がわからないからな、比べようが無い。

スキルは、、俺の希望通りだな、身体強化、硬化、剣技、魔法。


「ニシシ、、、魔法!

これだよこれ!

異世界来たよコレ!

剣技は丸腰じゃあ、確認のしようがないな、職業は冒険者だから、、依頼をこなせば生活はしていけるかな。

町がどこにあるかも知れないけど、この道すがらに行けばいつか何処かにつくだろう。

でも定番のとんでも技術で作られた冒険者証が無いよな」


俺は衣服についていたポケットを探ってみたがゴミクズ一つも入っていなかった。


それよりもこの固有スキル、こんなの頼んだ覚えは無いんだよな、運命改変、第三の手、空間制御、鑑定、言語識字共通化。


あ、俺としたことが、鑑定、言語共通化、これは必要だったのに頼んでなかった、てかリストに載ってなかった、、。

グッジョブ神!


もしかして、空間制御・・あ・・あった!


【アイテムボックス】


剣、革鎧、革のベルト、皮の手甲、皮の脛当て。


こうか?


剣の文字を取り出すに指で持っていくと目の前に剣が出現しボトッと地面に落ちた。


「おお」


一通り取り出すと、不慣れながら時間をかけて装備する。

身体強化のおかげか装備が軽い。

剣の重みも数キロはありそうだが、そう重くも感じなかった。


「一気に冒険者っぽくなったな」


・・・・それにしても所持金50000000ゴルオ。

少々の財ってレベルじゃないよな。

宝くじでも当たった気分。

物価が分からないから価値は分からんけど。


色々ツッコミどころ満載だけど、先ずは、町だな。


「歩くか」

「ワン!」

「・・・やっぱ来るんだな」

「ワン!」

「まぁ、金もそこそこあるみたいだし、お前1匹ぐらいならなんとでもなるさ」

「ワウ」


名前:ノーネーム

年齢:3

性別:メス

種族:エンシェントウルフ

出身:タイタニア


「ノーネーム、名前が無いって事か、種族、エンシェントウルフ?

ウルフって事は、お前犬じゃ無かったんだな、狼か、、じゃあ、異世界の犬の定番、フェンリルから取って、、フェルだ、お前は今日からフェルだ。」

「ワン」


『エンシェントウルフ、個体名フェルをテイムしました』


テイム?

ああ、獣使いみたいな感じか。


職業とテイムするのは関係ないんだろうか?

てか、なんで俺の職業とか二重になってるんだろ?

仕組みがわからん。


「さて、行くかフェル!」

「ワウ!」


こうして俺と1匹は歩き出した。


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