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不死身の自殺者   作者: あーたそ
4/4

第三話 本当の地獄

異世界に来てから何日が経っただろうか

それからというもの、俺はなかなか自殺に踏み込めずにいた。

というのも、なぜか一条たちは俺に手を上げなくなってきていた。何故ここに来てやめるのか、やめてほしかったが……複雑だ

何か、もっと絶望に落として、自殺するしかないと思わせて欲しい

自殺ができない。これが俺にとって何を意味するのか


そう。


『レベルアップできない。』


もうあれから二週間程だろうか、みんな強くなった、レベルは30を越える奴も出てきたが毎日、水晶でステータスを確認するのだが、俺だけまだレベルは5のままだった。




ーーーーーーーーーーーーーー


王室


コンコン


「失礼します。」」


「おぉ、グナー君じゃないか。」


「お話、よろしいでしょうか?王様」


「あぁ、かまわない」


「零野翔という人物が二日目にレベル5に上がったっきり、そこから1レベルとも上がらず。ましてや、経験値すら入っていません。そのつぎのビリは18なので相当な差がひらいています。」


「ほう、それで?」


「皆もそうですが、レベルアップ、二週間後の戦いに向けての実践訓練をかねてダンジョンに潜入する許可をいただきたいのですが」


「わかった。いいだろう」









翌日



「今日はダンジョンに訓練をしに行こう思う!!」


「わかりました!!!皆!気を引き閉めていこう!!」


いつも通り一条が仲間を鼓舞する。誰もこいつがいじめなんてしてないと思い込んでるんだ……クソ……




ダンジョン前で作戦 約束事項を確認すると、俺たちは始めてのダンジョンに向かった 




あれから、俺たちはいや、俺以外の奴らは皆手を取り合い、戦っていると巨大なドラゴンのような怪物が現れた。


「お、おい、なんだこいつ、ここのボスなのか?」


「違う!!こいつはこの階のボスじゃない。このダンジョンの主だ」


皆がざわつき始めると、同時に、ドラゴンは口から炎を吹き出した


「こいつは、ダメだ!!こいつの討伐推奨レベルは200何故ここにいる!!?」


何故だ、ここと、最終階層では、距離がありすぎる。何か意図的にやられたのか?だとしたらどうして……


「ここは僕と翔くんを殿に君たちは逃げるんだ!!」


「な、なんで俺が!?」


「君はすまないが囮をやって欲しい。僕がその間に倒すから君はこいつの標的を引き受けてもらいたい!!」


「だからなん……」


一条は人間とは思えない程の冷たい目で俺のことを見つめた


「君は訓練をサボっているだろ…」


「サボってなんか!」


「じゃあ何故君はレベルが唯一このクラスのなかで一桁なんだ?」


「それは…」


俺の固有スキルのことは言いたくない。なぜなら生物兵器のように地下などで殺されまくりレベルを上げられるかもしれないから


「な、ないだろ、君はみんなのためにやるべきなんだ。『弱いんだから』」


そうだそうだ。そうしろ!!という声が一斉に俺の体を突き刺すように飛び交う

弱いことは悪だ。弱いと誰も味方をしちゃあくれない


「わかった……」


「そういうことだ、君たちは早く逃げるんだ!!騎士団長さん後ですぐに追い付くので、彼らの避難を!!」


「私も……」


「沙夜……ありがたいけど、ここは僕たちが」


「あなたのためじゃない!!黙ってて!!」

何でだ?沙夜は一条と付き合っているんじゃないのか?

「おいおい……」

一条は沙夜の耳元で何かを呟くと、沙夜の顔色が変わった

「皆と行ってくれるね?」

「はい……」




そして、皆が騎士団長と、共に退却を終えると、

「さ、僕も行くか」

一条がそう言うと、俺は出口に向かって走り出そうとしたすると…

「おいおい…何をやっているんだ君は、君はここで死ぬんだよ」


「なっ!どういことだ?」


「そのままだよ、君はここで死ぬ。」

そう言って、一条は、指をパチンと鳴らす。

すると、俺の周辺に魔方陣が現れた。そして、俺はそのまま意識を失いかける、

「じゃあねぇ」

一条、あいつは何者だ?

「待てぇ!!!」

最後の力を振り絞って叫ぶが、俺は気を失った








グルルルル

「な、なんだ」

目が覚めると、そこは薄暗い気味の悪いところだった、

目の前に、たくさんのモンスターがいる。


俺はとっさに腕時計のモンスター認知機能を使い敵の情報を見る

しかし、そこに書かれている事実に俺は絶望した。

「レベル2000?……」

そう言った。次の瞬間俺はモンスターに喰われた


「固有スキル 不死身の自殺者 死因 出血多量 レベルを5~6へ」


痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。


生き返っても、死ぬときの痛みは覚えている、牙が俺の肉を切り裂く、内蔵がムシャムシャと喰われる。俺は並々ならぬ絶望を感じた。そこから、俺の本当の地獄、あんなのとは比にならない、本当の地獄を味わった。


最後まで読んでくれてありがとうございます!!

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