第一話 死にたい
下手くそっていうのは重々承知のうえでなんですけど暖かい目で見守ってくださいね!
一番楽なのは首吊りかぁ
そう思って俺は縄をよく見るあの首吊り用の形にしばると、それを目の前にあった木にかける。
これで死ねたらどこまで楽なのだろうか。俺は死ぬことができないから……
ゆっくりと首に縄をかける。死ぬことができないのに自殺ってなんか変だなぁ
、そんなことを思いながら乗っていた台を蹴り倒す。
あぁ少しずつ意識が奪われていく、これが俺に残された唯一のレベルアップ方法だから………
その時、俺、零野翔は命を落とした
「固有スキル 不死身の自殺者 死因自殺によりレベルが……
どうしてこんなことになったんだろうか…………それは多分あの時からかな?
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「おい!翔こっちこいよ」
地獄の時間だ。周りのクスクスと笑う声がまるで矢のように俺の心にささる
「返事はどうしたぁ!!!」
「はい……」
そして俺は毎日のように昼休みと放課後に体育館の裏へと呼び出される。
ドスッ!!
「おいおい、腹蹴られたくらいで腹抱えてんじゃねぇよっ!!」
こいつは四谷竜平脳筋という言葉がぴったりな男だ。それ以外に特に説明はいらない
「おい!竜平!俺にも蹴らせろよ!!」
そして、三木の蹴りが俺のみぞおちに直撃する
「グハッ!」
「グハッ!だってよ、おもしれぇ」
こいつは三木旬こいつは全てにおいて平凡チックだがこいつらの仲間だ
それにしても痛い、痛い……
「ごめんね、遅れたよ」
「おせぇよ、弥生」
こいつは俺が最も嫌いな人物
一条弥生
成績は常にトップ、サッカーで全国大会優勝、イケメンで、一条財閥の御曹司
である
何が嫌いってこいつは周りはこいつが俺のことをいじめているのを知らないんだ
「やめてやれ、もうそろそろ予鈴だ。お前ら戻るぞ!」
「大丈夫?何かあったの?」
こいつの名前は十六夜沙夜
俺の幼馴染みでとてもかわいいそして勉強は一条に続いて2位とてもキレイだ黒髪のショートカットが個人的にとても好きだ。
もともと、俺がいじめられる理由ってのもこいつが俺と一緒にいようとしてくるからだ、その事自体は全然いいのだが俺はそのせいで一条にいじめられている
俺はそのせいか怒りがこみ上げてしまったのか言ってしまった
「……………よぉ」
「何?」
「頼むよ、もう俺には関わらないでくれ」
周りの皆に聞こえないくらいの声で言う
「何で!?」
沙夜が悲しいような目で見つめてくる。その視線が痛い、何で、何で、いじめられて悪いのはあいつらなのに沙夜と離れなくちゃいけないんだ、なんでだ、俺は
こいつと…
「そう……」
そういって俺に背中を向けて立ち去ってしまった。そうだよな、そうなんだよ俺が言ったのはそういうことだけど、………俺から……離れていかないで欲しかった保育園の時からずっと一緒にいる、唯一の友達が離れていく。
そして、学校が終わり家に帰宅すると、
「おーい!!翔!!酒買ってこい!!」
まただ、俺の父親は無職で酒を飲んでいるこの人がおかしくなったのは母親が死んでからである。抵抗しようとすると拳がとんでくる。だから俺は自分が汗水垂らしてバイトで稼いだ金をここに使わなくてはならない。
「分かったよ」
そして俺はコンビニへと向かい酒を買い家に戻る。
「人生って何でこんなクソ何だろうな」
もう死んでしまいたい。いつも、毎日毎日そう考えて止まない。
死にたいという考えが俺をいつも、いつも、支配してくる。
そして俺は飯の支度にかかる、といってもレトルトカレーをご飯にかけるだけだが、甘くておいしかった。俺の人生は辛口ハードモードだがカレーはとても甘かった
そして次の日学校に向かうと
教室内から何かの歓声が聞こえる。
「何があったんだろう?」
そして、教室のなかに入った瞬間に聞こえた歓声に耳を疑った
「弥生!!お前沙夜と付き合えたんだってな!!」
嘘だろ……
「沙夜ちゃん一条君と付き合い始めたの~!!?」
「うん……」
その言葉を聞いた瞬間、俺のなかにあった何かどす黒くて気持ち悪いものが
俺の全身を蝕み支配していった
俺は授業中も俺はその言葉を頭のなかでリピートしていた
そこで俺の糸が切れた
死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい
「死にたい」
俺の唯一の支えであった沙夜がそっちに行ってしまったと思うと、生きる意味を失ったような感覚に陥った
そして俺は授業中にもかかわらず教室を飛び出し屋上へと足を運んだ
「クソみたいな人生だったな」
そして俺は地面に吸い込まれるように飛び降りた
その時、謎の魔方陣が学校を包み俺は空中で浮かんでいた
「な、何だ」
………意識が……うば………る
「う、うーん」
たくさんの人が目に写ったこの人たちは全員うちの学校の人たち一学年から三学年まで全員いるようだ
何だここは?そこはよくあるファンタジー世界へと行く前の神殿?のような場所に全身を白く包み金色の輪のようなものが背中についている神のような感じの人がいた。そしてそいつが口を開いた
「これから皆さんにはユグドラシルという世界に行ってもらい魔王を倒してもらいたいと思います!」
あぁこれが噂の
『異世界召還』ってやつか