表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『願いの木』-世界を超えた僕の運命の物語-  作者: シュン
第1章:恋心
6/90

1-6 思いが募る

いつの間にか今日の授業が全て終わっていた。

一日中、化学準備室の出来事をずっと考えていた。隣にいる藤澤君を見るたびに、身体が火照ってしまう。

「大丈夫?」

優ちゃんが、心配そうに話しかけてくる。

「化学からずっと上の空って感じだったけど、何かあったの?」

「えっ、そうかなぁ。何にもないよ、、、」

僕は、焦った。

「それならいいんだけど、嫌なことでもあったのかと思って心配してたよ、、」

「大丈夫だよ。心配かけてごめんね。」

僕は、慌てて平気を装った。まさか、藤澤君に恋をして、身体が火照ってます、なんて絶対に言えないと思った。

「愁君、部活行く?」

凛ちゃんが話しかけてくる。

「うん、行こう。また明日ね。」

優ちゃんに別れを告げる。

「部活、頑張ってね。」

「優ちゃんも、頑張って。」

音楽室に向かう途中、僕は、少し元気がなかった。

「この班でやっていけるかな、、」

「勇って、愁君にすごい絡んでるけど、知り合いだっけ?」

凛ちゃんが心配そうにしている。僕は、あの応援演奏のことを話す。

「あー、あったね。あれ以来なんだ。ホント、しつこいね!」


「どうしたの?元気ないみたいだけど、」

ふいに響君が話しかけてくる。僕たちは、新しい班のことを説明した。藤澤君の名前を出した時に、響君の顔が一瞬だけ変わった気がした。

「藤澤君がいるんだ、、、」

「うん、知り合いなの?」

「別に、知り合いってわけではないよ。」

「そっか、、、」

少しだけ沈黙が続く。

「班決めした?」

僕は、話題を響君のクラスに移した。

「したよ、可もなく不可もなくって感じかな。」

「響君は、誰とでもうまくやれるもんね。」

凛ちゃんが明るく頷いている。

「そうだよね!」

僕は、凛ちゃんに同意する。

「僕だって、苦手な人ぐらいはいるよ。」

「えっー。」

僕と凛ちゃんの声が重なる。


響君の様子は、いつも通りに戻っていた。

僕たち3人は、いつものように仲良く部室に向かう。

向かう途中に校舎から目に入るサッカー部、そして黒のユニフォーム姿。

僕は、会話をしながらもサッカー部を意識していた。


あぁ、思いが募る、、、


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ