表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『願いの木』-世界を超えた僕の運命の物語-  作者: シュン
第6章:文化祭
58/90

6-1 文化祭に向けて

体育祭も終わり、少しずつ秋が深まりつつあるなか、次の行事である文化祭へとみんなの関心が向くようになった。今年の文化祭は、何をするのだろうか。

朝の全校集会があり、生徒会から文化祭のテーマが発表された。


「今年も文化祭の季節となりました。今年のテーマは【歌で思いを届けよう!】です。そこで、歌で思いを届けよう!コンサート、通称【歌コン】を開催します。【歌コン】では、みなさんのそれぞれ思う人に歌を通して思いを届けて欲しいと思います。届ける思いは、感謝、友情、愛など何でもかまいません。希望制なので、たくさんの方の参加をお待ちしています。また、文化祭の最後には、全員で炎を囲みながら、この曲に合わせてフォークダンスを踊りたいと思います。」


曲が流れてきた。

この曲、聞いたことがある、、

確か小学生の時に踊った気がする、、

これを踊るんだ、、


生徒たちの間では、どよめきが上がっていた。


生徒会の発表から、すぐに文化祭のポスターが至る所に張り出され、教室にも、何枚か貼られた。そのポスターには、歌っているカッコいい人のイメージ絵が描いてあり、その絵を見ると、愛に包まれ、温かい気持ちになる。


【歌コン】にふるって参加、君の熱い思いを聞かせてくれ!!

愛の告白、大歓迎!!


そんなたくさんの言葉が躍っている。

なんか、いいなーと思っていると、


「歌か、、俺は苦手だな。けど、山口は、似合うだろうな、」


いつの間にか、藤澤君が僕の隣にいて、ポスターの絵を眺めていた。


「えっ、、僕も、苦手だよ、、」

「そうなのか?」

「そうだよ、、」


「そっか、、歌う姿、見たかったな、、」

藤澤君は、ポスターを見つめながら呟いた。


「えっ、、、」

突然の言葉に驚く。


「あっ、ごめん。今の冗談!」

そう言うと、少し笑った。


「ふじさわーー」

向こうで他の生徒が呼んでいる。

「また、あとで」


藤澤君がその生徒のところへ走って行く。

僕は、走っていく姿を見ながら、考えていた。


本当に、僕が歌う姿を見たいのだろうか、、

からかっただけなのかな、、

けど、藤澤君の性格から、からかうことはしないだろうし、、

本心なのかなぁ、、


午後になり、文化祭に向けて、話し合う機会が設けられた。文化祭実行委員が指揮をとる。


「生徒会からお話があったように、今年のテーマは、【歌で思いを届けよう!】です。【歌コン】の参加希望者は実行委員まで教えてください。今日は、クラス内での出し物を決めます。やりたいことを思いついた方から、自由に発言してください。」


教室内で、みんなが自由に話し出し、優君が聞いてくる。

「愁君、何かやりたいことある?」

「うーん、特にこれといったものはないかなぁ、、」

「ウチは、カフェとかがいいなぁ。」

「カフェかぁ、、面白そうだね」


何をやれば、いいんだろう、、僕には、イメージがわかなかった。

去年は、確か、脱出ゲームを作った。思いのほか、盛り上がらなかったのを覚えている。みんなが自由に発言し、黒板には、様々なアイデアが書き出される。


たこ焼き、クレープ、タピオカ、執事カフェ、お化け屋敷、演劇、射的、、、、、


一つだけ見慣れない言葉を見つけた。


ヴィジュアル系カフェ


なんだろう、、カフェは、カフェなのかな、、


「ヴィジュアル系カフェってどういうものなの?」

色々知ってそうな東条君に聞いてみた。

「うーーん。そうだね、ロックバンドにヴィジュアル系っていうのがあって、みんなこんな格好してるんだよ。」


A4一枚のポスターを見せてくれて、そこには、髪が長い綺麗な人たちがいた。


「へぇーーなんだか、すごいねぇ、、」

「愁くん、似合うかもね」

「いや、いや、無理だよーー。」


東条君が持っていたポスターが隣の人に渡る。結果的に、全員が見ることになり、どこからともなく、おもしろそうだという意見が出始めた。


「これ、愁君と優君、似合いそうだな!」

凛君が、武藤君やみんなに聞こえる声で言っている。

「おい、愁!お前、これやれよ!」

大きな声で、武藤君が遠くから話かけてきた。

最近になってようやく、武藤君との関係が、ほとんど昔のように戻ることができた。

「いやーー、優君の方が似合うよーー」

僕は、優君に話を振ると、優君も無理だという顔をする。


時間も迫り、実行委員がまとめ始める。

「最後は多数決で決めようと思います。たこ焼きがいい人?」


二人・・・・・・・・


どんどん続く。


「ヴィジュアル系カフェがいい人?」


八割が手を挙げた。


「決まりですね。それでは、クラスの出し物は、ヴィジュアル系カフェにします。これから、文化祭に向けて、準備をしていきましょう!」


ヴィジュアル系カフェか、、

どうなるんだろう、、少しの期待と不安を胸に抱いた。


いつもの帰り道。

「クラスの出し物決まった?」

「うん、一応ね、、ヴィジュアル系カフェだって」

「へぇ、、面白いね。愁君、似合いそうだね」

響君がニコリと笑った。

「えー、響君まで、、けど、ヴィジュアル系って知ってるんだぁ。僕、知らなかったよー」

「一応、音楽はひと通り知ってるよ」

「そっか、ヴィジュアル系も音楽だもんねー」

「今年のテーマは【歌で思いを届けよう!】だから、ちょうど歌繋がりでいいじゃないのかなぁー」

「歌かぁ、、、」

「どうしたの?」

「ううん、、、何でもない、、、」


ずっと【歌コン】に出るか迷っている。


高校最後の文化祭か、いい思い出にしたいなぁ、、



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ