第2話
お待たせしました。忘れてた訳ではありませんがなかなか執筆が進まなく書きだめもできない状態でした。
見てくれてる方がいるかわかりませんが、少しづつでも書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします
気が付いたら周りが暗く数え切れないほどの点々と光る何かがある宇宙みたいな空間にいた。
宇宙空間と言いきらなかったのは無重力の浮遊感無いし、何よりしっかりとした地面の感触があるからだ。
普通なら見渡す限り光る物以外何も無い空間で途方に暮れてもおかしくないだろう。だってそうだろう、歩いても歩いても同じ物しかなく本当に自分が進んでるかもわからなくなってしまったら誰だってそうなるはずだ。
けれど僕は歩き続けた。何故かこの空間では疲れる事がないらしい。だから歩き続けたんだ。
どれだけ歩いただろう。もうこの空間に来てからどのくらい時間が経っているかもうわからない。
そしてふと気が付くと、目の前に一際輝くまるい物があった。
その時は完全に無意識だったのだろう、僕はそれに惹かれるように近ずき触れた。
目を開けることができないほど今まで以上に輝きそれはいきなり起こった。
▬▬▬▬▬▬『コマンド入力中……エ『完了』』『プレイヤー情報取得中……完了』『転移先の世界抽選中……エ『完了』』『補助プレイヤー検索中……完了』『プレイヤークラス選択中……エ『完了』』『プレイヤースキル取得中……エ『完了』』『プレイヤーへの縛り……エ『完了』』『最終確認中……エラー……再確認中……エ『完了』』▬▬▬▬▬▬
頭の中に響いた謎の音声。それが全てが終わったと同時に訪れた浮遊感。今まで1色でしか輝いてなかった周りのものがいろんな色に輝き出し神秘的な空間を作り出した。
けれど僕はまだ、目を開けていなかったからその光景を見ることが出来ないまま、意識を失った。
次に目を覚ましたのは前回とは違い完全なる白い空間だった。
僕が目を覚ましたのとほぼ同時にあの謎の音声が聞こえた。
▬▬▬▬▬▬▬▬『――――の目覚めを確認。これより『おはようございます――――様。これからいくつかテストをして頂きます。テストと言うより、これからの事に備えるための訓練であり、修業でもあります。この空間は貴方様にはわかりずらいかもしれませんが、マス目が描かれており一つ一つ意味をなしています。そしてこの空間では一切死ぬ事は御座いません。勿論疲れる事も御座いません。ですが、普通の人のように食事や睡眠も必要となります。その辺は必要になったらまたご説明します。次にこの空間は無限に拡がっておりどこも同じです。ただし地面のマスに色が塗られている所がランダムで存在します。そのマスでは貴方様が必要とされるであろうモノを手に入れる為のイベントが必ず用意されています。そのマスに多く行くほど貴方様は成長するでしょう。ですので頑張って探してください。それと、色がついていないマスはランダムでイベントが発生します。色付きマスのようなイベントだったり、逆に無意味なイベントだったりマスに入るまでわかりません。色付きマスは必ずイベント発生しますが、白マスはイベント発生しない時もあります。長くなりましたが最後に、この空間からの脱出方法です。残念ながら今の段階では説明する事が出来ません。ですので色つきマスを探し成長していってください。以上で説明は終了します。それではこれより貴方様専用プログラムを開始します……では早速、線に到着するまで移動し続けてください『エラー。予期せぬ事態が生じました……再起動中……エ『完了。貴方様、頑張ってください。』』』』▬▬▬▬▬▬▬
その音声が終わるのと同時に遠くの方で何か光ったような気がした。
マス目が描かれていると言われても周りを見渡してもそれらしい線など見当たらない。
もしかしてマスの大きさが尋常じゃないのかもしれない。
さっきの説明では疲れないし死なないって事だったからマスを移動するためには歩き続ける必要があるのかもしれない。普通に考えて嫌だった。
むしろ何故サイトにアクセスしただけで歩く必要があるのか説明が欲しい。
けれど抵抗しようにも脱出方法もわからないし、何より歩く以外何もやることがないのだ。
だって仕方ないだろう。暇を潰す為の何かがそのイベント以外何も無いことに気が付いてしまったんだから。
それから僕は歩いた。それはもう、嫌ってほど歩き続けた。途中で走ったりスキップなんて事もした。何が楽しくてスキップしたのか自分でもよくわかってないけれど。
体感では10kmぐらい進んだと思う。そしたら幅10mぐらい有りそうな黒い線が引かれているのが見えてきた。気になった僕は少し歩く速度を速めた。
近ずき、その線を見ただけでなんとなくわかった。この線がマスの切れ目なのだろう。僕は1歩その線に踏み入れた。
その瞬間
▬▬▬▬▬『――――がラインに到着した事を確認。これより『お疲れ様です。このラインに付いて説明させて頂きたいのですがその前に、たくさん歩いて空腹を感じていると思います。ですので先にこちらをどうぞ。』』▬▬▬▬▬
という音声が聞こえたと思った瞬間目の前にはテーブルと椅子が現れた。テーブルの上には美味しそうな食事が並んでいた。いきなり現れた事にも驚いたが何より、テーブルにのっかている食べ物が出来たてのように湯気がたっていた。
▬▬▬▬▬『『テーブルの上の食品は勿論安全で御座います。説明はお食事後にさせて頂きますのでごゆっくりお楽しみください。』』▬▬▬▬▬
普通ならこんな不思議で謎だらけの世界で聞こえた音声は信用しないだろう。死なないらしい空間だから毒などが混じっていてもおかしくないと疑うはずだ。
だけど僕は何故かこの音声を疑うことは出来なかった。いや、疑うことをしたくなかった。
そして僕は椅子に座り食事をはじめた。どれもついさっき作ったかのような温かさでとても美味しかった。なにより歩き続けて空腹だったお腹が喜んでいた。
僕は食事を食べ切った。それを見ていたかのようにあの音声が聞こえた。
▬▬▬▬▬『――――が食事を完了した事を確認。これより次の『お食事は如何で御座いましたでしょうか。早速ですがこれからの事を説明させて頂きます。まずマスを区切っている線は休憩ポイントとしての空間になっています。この線の上では食事、睡眠をとることが可能となっています。食事はこの線上でしかとることが出来ません。睡眠に関しましてはマスの中でもとることは可能ですが、線の中に比べると回復が微々たるものになります。それに合わせて、この線には最大滞在時間が決まっています。線に到着後24時間が経過しますと自動でマスに移動させられます。なお、24時間以内で自分から線を出ることも可能です。』』▬▬▬▬▬
線の上は休憩の場所だと考えて良いみたいだ。だけどマスに飛ばされるって言うのが意味がわからなかった。
そもそもだ、時間の概念があるのなら、この空間にいるだけで僕は歳をとることになるのではないかと不安を覚えた。
▬▬▬▬▬『『前回ご説明させて頂きましたが、マスには色付きと白いマスの2種類に別れています。白いマスはランダムでイベントが発生しますがそのイベントにも色々あります。例で1つあげますと、「このマス内で合計100時間以上滞在せよ」など様々です。イベントに関してはマス内に入ったらその場でこのように音声が流れます。色つきに関しましては、ルール上現在お教えすることができません。今回は説明も含めた休憩となりますので、特例として最大時間が48時間に延長されています。ですので、時間までごゆっくりしていってください。それと伝え忘れていましたが、この空間は時間の概念はあります。ただし、実際にその時間が経っているわけではありません。例えるなら、元の現実世界では1秒だったのがこの空間では何千、何万日という感じになっています。勿論歳をとることも御座いません。強いて言うならマス移動をする度に無限に同じ時間を繰り返していると言う感じでしょうか。ただ違うのはマス内で得た経験などはそのまま残るって事です。』』▬▬▬▬▬
なるほど。所謂ループものなのだろう。これは小説などでよく有る俺TUEEEE展開になるのかも知れないと思った。
正直、僕はそんな事望んでいなかった。毎日退屈でつまらなかった現実が嫌になってきて、少しでもそれを解消したいと思ったのだ。なのに何故、僕はこんな事をしなければならないのだろうか。
サイトにアクセスしたのが間違いだったのだろうか。それとも僕はまだ長い夢を見ているだけなのだろうか。
▬▬▬▬▬『――――の思考にノイズを確認『貴方様が考えてている事は何となくわかります。貴方様は退屈でつまらなくなった世界が嫌になったからサイトにアクセスしたんですよね。以前にもお話をしましたが、この空間でやる事は全てこの後で貴方様に必要となってくる事なのです。今の段階ではこれ以上の事はお伝えすることは出来ないのですが、私「―――」の事を『エラー『し』エラー『ん』エラー『じ』エラー『て』エラー強制終了……』』』▬▬▬▬▬
突如エラーが発生し強制的に音声が途切れた。
僕はそんな事より音声の中で聞こえた名前がやけに耳に残った。「―――」この名前は以前夢で出てきた冒険者の仲間の名前だったような気がした。正直言えばうる覚えなのだけど、何故こんな所でその名を聞くことになったのか謎だったが、僕はこの時点から何故か音声を疑う事をしなくなった。
こうして、このマス目状の空間での初めての休憩は終わっていったのであった。
次回の更新は完全未定です。3話の冒頭は何となくできてるんですがストーリー上噛み合わない部分が生じる可能性があるため1から書き直そうかと思ってます。1話、2話は問題無いと判断出来たので投稿しましたが、今後もし不具合が生じたら書き直しか最悪削除する可能性があります。