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異世界で三兄妹が奮闘する話。  作者: G2
第二章 魔の大森林編
23/40

第二十話 クッキングアニ

危なかった~。書き終わったの21時40分だった~。


タイトル変えました

 

  『神樹シドラ』の廊下を、食堂を目指すために、案内役としてオルシオさん、イリス、そして俺とアン、ユーズの五人で歩いている。

  フィーはあのまま『自然の楽園(オフィール)』に残る、って言ってたし、シドラさんはいつの間にかいなくなっていた。理由をオルシオさんに聞いてみると、『ナ、ナ、ナ~♪何も心配はありませんよ~♪』と歌いながら言ってくれたので大丈夫だろう。料理ができたくらいの時に、ひょっこり現れそうだし。


「でっ?兄ちゃん、何作るの?」


「う~ん、何作ろうかな~。」


  ・・・本当に、何を作ればいいんだろう。

  というか何作れるんだろう。

 

  ユーズは瞳をキラッキラと輝かせて、ワクワクとした様子で聞いてくる。

 

  料理法は『村上 仁の記憶』を頼りにすればいいと思うんだけど、材料が・・・どうしよう。

  今更、作れませんでした~テヘペロ♡とか言ったらヤバそうだしな~。

  マズいな。この世界で牛乳なんて飲んだことないし、肉とか魚、野菜や調味料だってないわけだし・・・う~ん・・・誰か頼りになりそうな人に聞いてみるか。


  イリス・・・、


  ひゃあ!!という声と共にイリスが倒れた。


「いたた~。」


「もうっ、イリス。なんで何もないところでこけるの?」


「あはは、すいませ~ん。」


  はダメだな。頼りになる気がしない。

  やっぱり、オルシオさんだな。


「・・・食材、ですか?」


「はい。材料が決まらないと作れないので・・・。」


「それもそうですね。では、『農園』に行きましょうか。」


  『農園』?樹の中にか?

  いや、でも、『庭園』があったくらいだし、それくらいあるか。

  というか、普通に会話しようと思えばできるんじゃ・・・。などと思いながら、俺はアン達と別れ、案内されるのだった。


 _____________


「広ッッッ!!!」


  それが俺の率直な感想だった。

『農園』は、一フロア東京ドーム四個分という広い階層を十五も使っている、もはや樹の中なのかさえも疑わしい程のものだった。

  樹の中であるはずなのに土があり、川があり、多種多様な草木が育てられていた。

  そんな光景を見て、俺は再びここが異世界であることに感した。


  やはり異世界なので、植物のことがわからないとオルシオさんに聞いてみると、何やら「解析鑑定」でわかるそうだ。

  なので試しにリンゴっぽい果物に「解析鑑定」してみると・・・

 

  ・植物名 リンゴ

  ・品種名 ドゥルケ

  ・称号 果物/極上の果実

  ・詳細 果汁が多く、甘みが強い。果肉は比較的柔らかい。


  まんまリンゴだったよ。

  しかも極上の果実とか・・・めちゃくちゃ美味しそうじゃん。味も同じだし。


  俺はもしかしてと思い、ミカンっぽい果物、イチゴっぽい果物、パイナップルっぽい果物、キウイっぽい果物「解析鑑定」してみると、全て想像していた通りの名前だった。


  なんでだ?

  そんな疑問に答えてくれたのは、サーガ大先生だった。


 《異世界人が名付けたからです。主にテンプスという男が。》


  え、じゃあ、地球と名前も味も同じってこと?


 《はい。そういうことだと思われます。》


  そうか・・・ということは材料集め楽そうだな。


  じゃあ、なんで季節も気候も違う植物が一緒に育てられてるんだ?


 《恐らく、命魔法で植物を()()()()()()のでしょう。》


  魔法か。さすがとしか言えないな。

  もし、地球に魔法があったら革命が起きてただろうな。

  いや、そうなると、科学が発展しなくなるのか?

  まあ、そんなことどうでもいいか。

  それより、何作ろうかな・・・。


  そう思いながら、俺は「走馬灯」を発動させる。


  う~ん・・・あ。

  これならできるんじゃね。

  俺はある超能力の漫画のワンシーンにある料理を視た。


「オルシオさん。木か藁を燃やした灰と小麦粉、あと・・・醤油ってありますか?」


「醤油ですか?・・・ああ、そういえば炎華帝国からもらったものがありましたね。何を作るのですか?」


  俺は口元に笑みを浮かべて言った。


「ラーメンです。」


 _____________


  薄暗い部屋。

  その部屋の中央には、木の枝が何本も折り重なってできた太い柱が建っていた。

  その柱に近づく影があった。

  その影の正体は、緑の木の葉のような髪の色をした、シドラと呼ばれる男だった。

  シドラがその柱に近づいていくと、こんな甘ったるい女の声が柱の中から聞こえてきた。


『あらぁ、シドラちゃぁん。どうしたのぉ?』


  そんな声にシドラはいつもより数段低い声で返した。


色欲(ラスト)嫉妬(エンヴィー)が動いたぞ。九罪王(貴様ら)は何を企んでいる?」


『うふふ♡そんなの決まっているでしょう。あの御方のためよぉ。』


  ラストが目的を話さないこと、そして何よりあの御方という言葉に、シドラは顔をしかめる。


『それよりぃ。今誰かいるでしょう?』


「貴様には関係ない。」


『いけずねぇ。』


  ラストが不貞腐れたような声を出すと、シドラはチッと舌打ちをして、柱に背を向け歩き始めた。


『ま・た・ねぇ』


  そんな声を聞こうともせず、シドラは思考を巡らせる。


(九罪王の活動、最古の魔王、神の使徒、そろそろ〝西〟が動くか?)


  やがて男は右の掌で自分の顔を覆う。隠した顔で眉間に皺をよせる。押し殺したように、そして明確に、こう絞り出した。


「世界は一体どうなる?」


 _____________


  ルーミ先生のラーメン教室~♪


  木や藁を燃やした灰を水に溶いて、何度も濾すとアルカリ塩水溶液っていうのになります。

  それをボウルで小麦粉と混ぜて、よくこねます。

  しばらく寝かせてから、麺棒で薄く伸ばします。

  それをたたんで麺のように切り、程よく茹でます。

  そしてその麺をてぼと呼ばれるラーメン屋がよく湯切りに使う道具で湯切りをし、鶏ガラと醤油で作ったスープに注ぎます。

  最後に、細かく刻んだネギと半分に切ったゆで卵、チャーシューがないので代わりに鶏肉を入れたら、


「手打ちラーメンの完成だ!!」


「「「おお!!」」」


  それを見たアン達、そしていつの間にかいたシドラさんとフィーから歓声が上がった。

  ちなみに箸を使える人がいなかったので、全員フォークだ。

  余談だが、ラーメンを作る際に使った器具は「創造力」で創ったものだ。


「おいしい!!」


「おいしすぎる!!」


「超風が語り掛けるような旨さじゃ!!」


  大絶賛のようで何よりだ。

  それにしてもラーメンって作れるものなんだなあ。と、そんなことを考えていると、


「なにかいいニオイがする!!」


「おい、こらカーリー待てーーー!!!」


  という声が聞こえてきた。


「おお~!!ウマそうだなーーー!!」


  現れたのは、目をキラキラさせながら、涎を出している黄色い髪の少女と、


「こら!カーリー!走るな!!」


  多少息を切らした、茶色の髪の少年だった。


「なんじゃ、お主ら来たのか。」


  どうやらフィー達、魔の大森林組には面識があるらしく、呆れた様子で二人を見ていた。


「すまぬがルーミ。あと二十人前ぐらい作ってはくれぬか?」


  はあ!?二十人前?


「えっと、その二人は?」


  困惑しながらも聞いてみると、


「女の方がカーリー、男の方がシヴァじゃ。ちなみにカーリーは魔王じゃぞ。」


「ごーはんっ!!ごーはんっ!!」


  俺は幼稚園の子供のように食事を待つ少女を見ながら、驚愕するのだった。


 














 





なるべくできれば、週一で投稿したいと思います。

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