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異世界で三兄妹が奮闘する話。  作者: G2
始まりの物語編
11/40

第十話 第二ラウンド開始

ついに第十話です!

ここまで読んでくださった皆様、これからもよろしくお願いします。

もうすぐ第一章も完結です。


サーガの「私」にフリガナをつけるのを忘れていました。

申し訳ありませんでした。

  というわけで、進化が始まった。


  亜人種?っていうのがよくわからないのでサーガに聞いてみたいのだけど、進化が始まってしまったので聞くことができない。

  仕方ないので、俺は成り行きに任せることにした。


 《進化が完了しました。》


  え?もう!?


 《進化による結果を報告します。個体名サーガと半同化したことにより、個体名ルーミ=ナーヴァは人間族(ヒューマン)から半悪魔族(ハーフデーモン)へと進化しました。》


  あ~・・・よくわからないけど俺、人間やめちゃったよ。


  そんなことを思っている俺を他所に無機質な声は続く。


 《半悪魔族に進化したことにより、全ての身体能力が上昇しました。個体名サーガとの契約により、能力(スキル)の譲渡が行われました。それにより、レアスキル「痛覚耐性、状態異常耐性、精神攻撃耐性、熱変動無効、範囲結界、魔力感知、覇気、影移動、超再生、念話、詠唱破棄」を獲得、個体名ルーミ=ナーヴァは闇属性へと変化ました。》


  はい、ありがとうございます。チートですね。

  どゆことッ!?

  え?なんでこうなったん?

  なんで契約結んだだけでこんなことになんの?

  というか俺、サーガからスキル譲渡されたけどさあ、サーガ(コイツ)どんだけ強いの?

  スキルの数だったら、エンヴィーにも負けてないと思うんだけど・・・。


 《これにて、進化を終了します。》


  終わったか・・・。

  正直言ってヤバい。

  進化マジヤバい。

  だけど、これでエンヴィーに勝てるかというと話は別だと思う。

  勝てないかもしれない。

  でも、勝つ。勝ってやる。

  さあ、第二ラウンドだ。


  そう思った瞬間、意識が引っ張られるような感覚に襲われた。


 ________________


「う~ん。焦げ臭くなっちゃたな~。」


  目の前の焼け焦げた肉塊を見ながら、少女は鼻をつまんで呟く。

  その肉塊は、見た人全員が嘔吐するだろうと思えるほど、おぞましいものだった。

  それを顔色も変えず見ているエンヴィーという名の少女は、間違いなく異常と言えるだろう。


  すると、エンヴィーは右手に魔力を込め、魔力弾を作る。


  魔力弾とは、自らの魔力を体外に放出した、妖気(オーラ)と呼ばれる魔力の波動を、魔晶石と呼ばれる魔力の結晶になる寸前まで凝縮した技法(アーツ)である。

  通常ならば、魔力弾に爆発や温度などを込めるのは不可能だが、エンヴィーは能力(スキル)「炎熱操作」と自らの特殊能力(ユニークスキル)によってそれを可能にしている。

 

  エンヴィーは、独自の技法(アーツ)で作られた魔力弾を目の前の肉塊を消滅させる。


「よし!これでオッケー♪」


  そう声を弾ませ、無邪気な笑みを浮かべる。

  その姿は、無邪気な少女そのものだった。


「さ~て。こっちも消さないとねッ♪」


  もう一度魔力弾を作りながら、エンヴィーは大量の血液を流して倒れている少年の方を向いて言った。


 ________________


  ゴホッ・・・ゲホッゲホッ・・・


  意識が身体に戻ったかと思ったら、口から大量の赤黒い血が出てきて咳込んだ。

  恐らく、内臓が傷ついたからだろう。

  それにしても全く痛くない。

  なんの苦も無く、俺はそばに落ちていた少し溶けている俺の刀を拾って立ち上がる。

  いつの間にか、俺の脇腹が傷なんてなかったかのように治っていた。服は直ってなかったけど。

  これも進化の影響だろうか?


「わあ!驚いたぁ~!なんで生きてるのぉ~?」


  目の前には驚いた様子のエンヴィーが立っていた。

  しかし声は弾んでいる。


「そんなの決まってるだろ?お前を・・・倒すためだ。」


  「神ノ瞳:心眼、走馬灯」発動。


「いやあ。本当に君は面白いなぁ~。」


  エンヴィーは笑みを浮かべたが、声は低く怒気を孕んでいる。


 《読心系スキルが使われましたので、抵抗(レジスト)しておきました。》


  マジか。いつの間に。まあいいや、ありがとう。

  エンヴィー(アイツ)そんなスキル持ってたのか。

  さっきも使われてたんだろうか?全く気付かなかった。

  しかし・・・倒すって言っちゃたけど、どうしよう。刀も次使ったら壊れそうだしな。


  引き延ばされた思考で俺はサーガに話しかける。


 《・・・。》


  うう、なんかサーガにジト目で見られてる気がする。


 《刀のことでしたらお任せ下さい。(わたくし)は闇魔法が得意なので、戦闘の補助などを担当します。》


  ん?闇魔法?

  戦闘の補助をしてくれるのはありがたいけど、闇魔法ってなんだ?

  たしか村で教えてもらったのは、火、水、風、土、光、雷、力、命、音の九属性だったはず・・・もしかして、進化の時に言われた《闇属性へと進化しました。》っていうのが関係しているのか?


 《はい。恐らく私と半同化したことにより、ルーミ様は闇魔法しか使えなくなってしまったのだと推測されます。》


  おお!

  つまり、闇魔法は使えるのか!

  何とも主人公っぽい能力(チカラ)だな。

  それで、闇魔法って・・・


 《来ますッ!》


  闇魔法って何?と思おうとしたが、思う前に三本の炎を纏った鎖が飛んできた。

  焦った俺は、刀で鎖を防ぎつつ地面を蹴って後ろに下がった。

  すると、予想外なことが起こった。

  進化前・・・つまり、人間族(ヒューマン)だった頃は、どんなに頑張っても後ろに下がると2mはいかなかったのに、現在(いま)半悪魔族(ハーフデーモン)となった俺が後ろに下がると、軽く10mは超えていた。

  さらに、鎖を受け止めた刀は、壊れるどころか刀身を薄く漆黒の何かが纏っていて、傷さえなかった。


  うお!?なんだこれ?


 《それが闇魔法です。刀身が折れないように〝闇〟で纏って(カバーして)おきました。》


  おお。これが闇魔法か。

  あれ?でも詠唱とかしてなかったよね?

  村ではアンとかが魔法を使うとき、詠唱をしてから魔法を発動してたような気がするんだけど。


 《はい。詠唱はしていません。私には「詠唱破棄」というスキルがありますし、闇魔法はそれなりに使い込んでいますので。》


  あ~そういえばそんなチートスキルあったなあ。

  あれ?お前のスキルって俺に譲渡されたんだよな?


 《その通りです。》


  じゃあ、なんでお前が使えるんだ?


 《それはですね。スキルというのは元々・・・ルーミ様ッ!》


  おっと。

  再度、エンヴィーが俺に向かって攻撃してきた。

  しまった。また話に気を取られてしまった。

  などと思いながら、俺は先程と同じように後ろに下がって避けた。


「さっきから、何かしてるのかなぁ~?身体能力も高くなってるし。本当は何かしてるでしょ?嫉妬しちゃうなぁ~。」


  マズい。さっき以上に怒ってる。


「悪いな。さあ、今度こそ第二ラウンドといこうか。」


  俺が顔に笑みを浮かべ、挑発するような口調で言うと、


「いやあ。久しぶりだなあ。何百年ぶりだろ、こんなにわくわくするのは。」


  エンヴィーは不敵な笑みを浮かべた。








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