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メモからはじめる魔物図鑑  作者: 平凡な三十代
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第1話 凡人は異世界に迷い込む

初めて書いてみました。

下手だとは思いますが、よろしくお願いします。


改稿で周辺の景色の描写を追記しました。

私は今年30歳を迎えた会社員である。

容姿が悪いわけではないが優れてもおらず、モブ顔のフツメンである。

体型は細め、身長は少し小さめで170センチにあとちょっとというところだ。

女性が苦手とかではなかったが自分から告白するような勇気もないヘタレだったため妻子はなく、彼女も不在である。


学生時代はちょっと部活で武道をかじった程度の一般人であり、特になんかしらの才能に秀でた人物ではない。


趣味はゲームだが、いい年した大人がゲームなんかと思われるのが恥ずかしくて休日は家に引きこもっていることが多い。

好きなジャンルはRPGであり、オンラインなど自由度の高いゲームが好きだ。しかし、オンラインゲームが好きだと言うわりにはゲーム内での人間関係を面倒くさがって基本的にぼっちプレイヤーであった。

一応言い訳をしておくがリアルコミュ障なわけではなくバーチャルコミュ障なのである。

だってあいつらゲームの中だからずけずけ言い過ぎなのだ。

オンラインゲームをプレイするのも好きだが、特にその攻略本を読むのが大好物である。

ゲーム自体は起動せずに攻略本を眺めて、キャラクターのステータスやスキル構成を考えたり、敵モンスターのイラストやデータをみながら戦い方を考察しながらニヤニヤする。私にとっては至福の時間であるが端の他人から見たら気持ち悪いのかもしれない。


学生時代はゲームばかりして過ごしており、友達もそれ関係が多かった。卒業してからは無事就職し、勤続10年以上を過ぎ、部下も出来てその指導や上司からのプレッシャーに苦労するといったごく普通の会社員をしている。

会社に入社して先輩達から口が酸っぱくなるまで言われてきて、私も部下達にそう指導してきていることがある。

メモをとることである。

言われたこと、思ったこと、やったこと、やらなくてはいけないこと、とにかくメモを多くとってきた。

今ではメモをとることが完全に癖になっていた。




そもそもなぜ自分を振り返っているかと言うと今の現状が全く理解できないからだ。


「ここどこなんだよ」


今私の眼前には広い草原が広がっており、後ろを振り返ると鬱蒼とした森が広がっていてそのどちらも切れ目は見えず、その広さだけは確認できる。しかし、ここはどこで何故こんなところにいるのかわからず、今日の行動を思い返してみた。




今日もいつも通り一人で優雅に朝食を取り(コンビニで買ったパンを食べ、コーヒーを飲んだだけ)、出勤して前日の仕事の残りをメモや手帳を見て確認し、1日のスケジュールを立てて仕事に取り掛かった。


うん、ここまででおかしなところはないな。


小さなミスはあったものの原因と対策をメモし、無事午前中の仕事をこなし、昼食(小さめのコンビニ弁当、30を過ぎて味の濃いコンビニ弁当は結構キツくなってきた)を食べて、自分のデスクで突っ伏して昼寝をしたことまでは覚えているが、その後から記憶がない。




振り返ってみたが、やはり何故ここにいるのかわからなかった。


昼寝をしたときまではスーツを着ていたはずだか今は荒い布地のシャツにズボンを着ており、なんの革かわからない靴やバッグを身に付けていた。


もしかしていわゆる異世界転移とかいうやつなのだろうか。召喚されたとういう感じではないし、迷いこみ系だろうか。とりあえずテンプレやってみよう。



「ステータス!」……

「メニュー!」……

「鑑定!」……





私の声だけがむなしく響いた。

また私の黒歴史が増えたようだ。


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