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飛竜?襲来…

城門に帰ってくるといつもと少し様子が違った。

 門の上や城壁に見張りの衛兵が立っているのだ。

 衛兵は皆、大きな弓矢を持っている。

 街に入る人の列にカスミちゃんと一緒に並んでいると、私たちを見つけたヘンリー隊長が駆け寄ってきた。

「二人とも無事だったか。よかった。」

「ヘンリー隊長、何があったんですか?なんだか警戒レベルが上がっているようですね」

「飛竜が出たんだ。それもかなり大型の奴が5匹ほど目撃されている。」

「えっ飛竜?」


 私は自分の知らない動物の存在にちょっとびっくりした。クレヤボヤンスで覗き見していた王立図書館の動物図鑑にも載っていた記憶はない。


「竜っていたんですか?」私が聞くとヘンリー隊長は教えてくれた。

「ああ。目撃例は少ないが、ここからずっと南に行った人跡未踏の地に竜の住処があるらしい。」

「南ですか…。」


 そういえばこの世界の地図は正確に測量されたものではないが、南はジャングルでおしまいになっている。

 クレヤボヤンスで上空から見たときも南半球を詳しく見ていなかったし、テレポーテーションで移動したのも北半球が中心だ。


「ルフルの森よりずっと南の方ですか?」

 私が尋ねるとヘンリー隊長は頷きながら続ける。

「ああ、そうだ。南に行くと気温が高くなり、ものすごく鬱蒼としたジャングルとなる。竜が居るのはおそらくそこだ。」

「誰か確認に行った人は居ないんですか?」カスミちゃんが聞く。

「遙か昔に最上級冒険者と特級冒険者が十数名のパーティーを組んで探検したことはある。しかし、食料や水の確保が難しく、高温と疫病にも見舞われ、短期間で探索を断念した。そして、今ある情報はそのときの目撃情報が中心だ。」

「特級冒険者でもダメだったんですね…」

「ああ、しかしそのとき数種類の地竜や飛竜が確認された。飛竜は数十年に一度の目撃情報がこのあたりでもあったが、地竜の目撃情報はその冒険者たちのときだけだ。」

「それじゃあ、毎回目撃される飛竜が南のジャングルから来たっているのは何故分かるの?」

 カスミちゃんが私も聞こうと思っていた事を尋ねる。

「それは飛竜が南から飛んできて、南へと飛び去るからそう推測されているんだ。何にしても飛竜は肉食だから気をつけないといけない。今回はまだ人の被害は出ていないが、東の城門の近くで放牧していたミルク用の牛が1頭襲われて連れ去られた。人も狙われるかも知れん…。」

「牛を連れ去るくらい大きいんですか!」

「ああ、羽を広げると15メートルはありそうだと言うことだ。野生の獣だけを捕ってくれればいいのだがそうもいかんのだろうな…。何にしても気をつけてくれ。飛竜を見かけたら隠れること!」

「「はい!分かりました。」」

 思わずカスミちゃんとハモってしまった。


 しかし二人とも言うことを聞く気はない。

 自他共に認める脳筋な私たちなのだ。ここは、飛竜と肉体言語で語り合うの一択である。

『ヘンリー隊長ごめんなさい。』心の中で心配してくれたヘンリー隊長に謝り、ギルドへ向かいながら私たちは明日の計画を練る。


「それにしても飛竜が居るなんて、地球じゃ考えられないね。」

「やっぱり、見てみたいね。カスミちゃんはどう思う。」

「私も!できれば捕まえて乗ってみたい!!アリアちゃんならできるんじゃない?」

「うーん、どうだろう?とりあえず明日は飛竜を探してみようよ」

「賛成!」


 明日は飛竜探しに決定した。

ご愛読ありがとうございます。

リアルが忙しく、文字数が減ってしましましたがご了解ください。


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