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EP2 俺、歌姫と出逢う。

 今、俺がいる場所は生まれ育った場所とは、まったく異なった世界である。


 つまり、異世界ってワケ――あ、そうそう、猛獣界または獣神界と呼ばれている兄貴やヤスのような獣人が中心の世界らしいね。


 とはいえ、当然、人間もたくさん住んでいる。


 俺が、この世界で代用している身体ことエリス姫の父親――マーテル王国現国王アルゴニウスなどなど、著名な人間も、けっこういるようだ。


 と、そんな俺が今いる場所を兄貴やヤスは兎天原って呼んでいる。


 猛獣界または獣神界最大の陸地を誇るというケモニア大陸のほぼ中心にある地域だとか――。


「あ、兎獣人がたくさんいる! ついでに二足歩行の猫も!」


「当然っすよ! ここは俺達、兎獣人の村っすからね。」


「むうう、だが、最近は猫獣人も多いんだ。腑に落ちねぇ……。」


「へえ、でも、敵対している種族同士って感じじゃないからいいじゃね?」


 さて、俺は兄貴とヤスについて行くかたちでエフェポスという村へとやって来る。


 で、まるで古代日本の村を再現したかのような高床式住居が立ち並ぶ村に中を見渡すと、兄貴とヤスと同じ服を着た二足歩行の兎――兎獣人達の姿が見受けられる。


 ついでに服を着た二足歩行の猫の姿も……猫獣人って種族か!?


「あ、人間だ! 人間が来たぞー!」


「う、なんだ、なんだぁ!」


 ここじゃ人間は珍しい存在なワケ!?


 むう、気づけば、物珍しそうに集まってきた兎獣人および猫獣人に俺は取り囲まれてしまうのだった。


「お姉さんはどこから来たの? マーテル王国、それともオルゴニア帝国?」


「あ、ハニエルとヤスがいる!」


「え、兄貴ってハニエルって名前だったんすか? 知らなかったっす!」


 なんだかんだと、兄貴とヤスは、このエフェポスの村の住人達との面識がある存在っぽいなぁ。


 んで、そんな兄貴の本名はハニエルって名前のようだ。


 ハハハ、まるで天使のような名前だな。


「ところで滅多に村に寄りつかんお前らが、ここへ来たということは、例の新聞記事を読んだからなんだろう?」


「わ、鎧を着た兎!」


「アイツはエフェポスの村を守護している武人でクロウサヒコっていうヤツっす。」


「へえ、村を守ってる兎獣人の武人ってところか?」


「そうなるっすね。ああ、この村を外敵から守る武人は他のもいるっすよ、キョウさん。」


「ふーん、外敵ねぇ……。おっと、例の新聞の記事ってマーテル王家の王墓が荒らされたってヤツでしょう?」


「うむ! さて、ハニエルとヤス、それに人間の女、お前達はマーテル王国の手先じゃないだろうな?」


 むう、クロウサヒコとかいう鎧を着た兎獣人に、俺達は何かしらの疑いをかけられたぞ。


 まあ、例の新聞の記事の関係者ABCなんだが……。


「おい、妙な言いがかりをつけるんじゃねぇ!」


「兄貴、落ち着いて! あ、そこの店で買ってきた蜂蜜人参でも食べて落ち着くっす!」


 ムキキーッ! と、疑いをかけられたことで怒れる兄貴の口の中に、ヤスが蜂蜜人参とやらを突っ込む……む、その刹那、兄貴の怒れるの感情が、一瞬でクールダウンしたぞ。


 アハハ、なんだか兄貴って単純だなぁ……。


「まあいい話してやろう。我が村の歌姫フレイヤが、マーテル王国の人間共に疑われているんだ――墓泥棒だってな!」

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